2005年04月の近況報告

憲法を知っていますか。

2005年04月30日

池澤夏樹の『憲法なんて知らないよ』を読みました。日本国憲法の原文は英語で書かれたというのは有名な話ですけども、この原文を氏が訳しなおしてます。憲法の文章を変えて公表しちゃうのは問題だけれど、英語からの訳をするということであれば大丈夫なんだとかなんとか。

いま憲法を改定しようと議論がなされてて人々の関心も高いわけですけれど、元々どういう文章なのかはちゃんと知っておかないとね。考えるのはそれからでしょ。

例えば九条の二項に「国の交戦権は、これを認めない。」ってあるじゃないですか。池澤訳だと「国というものには戦争をする権利はない。」となってます。見比べると正しく同じ意味なんだけれども、「え? そんなことが書いてあったの?」とちょっと驚きませんか。

ところで小学校の頃、憲法の前文を暗唱できたことを思い出しました。社会の教科書の付録で憲法やいろんな法律が載ってて、これを競って覚えたんです。暗唱できたらクラスの友達のなかでちょっと自慢できるみたいな。条文は無理だったけど憲法前文は行けましたね。意味は理解できてないけど文語調の響きが面白いということも手伝って。それから誰も手を付けないマイナーな奴(労働基準法とか)も覚えて得意げに暗唱してたような気がします。

これ自発的ムーブメントのように記憶してるんですが、もしかしたら教師が手引いてたんでしょうかね。だとしたらすごいことです。

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W村上新刊アップ

2005年04月17日

W村上っていまどきもう言わんよな。春樹と龍。とりあえずそれぞれの新刊を掲載できましたゆえ。

村上春樹の短編集は、代表的短篇がもれなく入っているという意味で初心者におすすめ。しかし「春樹をまだ読んだことがない」という人がどのくらいいるものなのか、よく分かりません。

村上龍『半島を出よ』は読み終わるのに18時間近くかかります。長げぇぇ。でも日本という国に住んでいるのだったら読んでおかなきゃ。実際に北朝鮮が何かアクションを起こしてしまう前に、有事に何をすればよいのかは考えておいたほうがいいでしょう。読み途中でも書いたのですが、ほんとこういう小説での村上龍はいきいきしてますね。文句なしの5つ星です。

『半島を出よ』内表紙

ところで、僕は本を持ち歩くときはいつもカバーを外して裸でバッグに入れるんですが、『半島を出よ』って写真のようなハングルが大きく書かれてるんです。これなんて書いてあるのでしょう。書名・著者名とかならいいんですが、変なメッセージだったら嫌だな、突然笑われたり殴られたりしたら嫌だなと思いながらの電車読書タイム。

例えばね、アメリカ人が歩いててTシャツに日本語で「芸者をたずねて三千里」とか書いてあったらね、「おまえ意味わかって着てんのかそれ」と思うじゃないですか。同じことで、ハングルの意味がわかってないまま持ち歩くことの怖さ恥ずかしさがあったりしまして。

読める方、よろしければ教えてください。

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TimebookTownリニューアルを経て

2005年04月13日

電子書籍サイトTimebookTownが4月に入ってリニューアルしましたよね。ここでしか読めない角田光代のオリジナル連載がはじまったり、『グイン・サーガ』が配本も開始だし、ちゃんと時節に合ってる。新着本のラインナップも質量ともに明らかに力入れなおしてるんですよ。検索システムの使いにくさはどうにか通常レベルになったし料金的なキャンペーンもある。

でもなんだか盛り上がってないような気がします。いろんなブログが話題にするかなと思って注視してたりしたんですがあまり話題になってないような。ぶっちゃけ、どうなんでしょうか、中の人いたらこっそり教えて。

もうね、「一定期間経つと読めなくなる貸本方式」と「月会費制」のどちらかが(あるいは共に)失敗だったのだときちんと認めて作戦練り直さないといけないんじゃないでしょうか、手遅れになる前に。

僕は他のサイトでは電子書籍購入したことありますし、もうPCで小説読んだりするのにも抵抗はないんで、読みたかった作品が置いてあったらダウンロード購入もやぶさかでないですよ。でも、TimebookTownでは借りたことないんですよね。

月会費払ってる以上モト取らないと、と思って何冊かダウンロードするんだけど、2ヶ月経ったらその本はもう読めません。なんてシステムでは無理があるでしょ。「人は電子書籍のみに生きるにあらず」ですよ。普通の本も並列に読むんだから。電子書籍を利用しながらも、リアルの図書館に行ったりもするんだから。でしょ?

というようなあたり、運営側はどのように考えているのか。聞いてみたいところです。

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物語の舞台へ旅立つためには

2005年04月08日

JTBなど3社、共同で旅行先にちなんだケータイ電子書籍を無料提供」だって。旅先での読書大好き派な私としては興味深いニュース。携帯は持ってないけど。

本の力で旅行喚起、あるいは旅の力で電子書籍の認知度アップと、狙いが分かりやすいわりにはユーザの興味も惹きそうな、楽しげな企画です。

しかしながら、初回からもうセレクトがダメダメです。『坊ちゃん』で松山て。新しいことやろうとしてるのに、なんで『坊ちゃん』なのか。「旅と文学」と言ったらまず夏目漱石という安易さに脱力します。

そんな定型じゃもう全然惹かれない。「藤沢周で新潟を歩く」とかやらないと。山形旅行者に阿部和重『グランド・フィナーレ』とか勧めないと。そんな特殊な嗜好なのは僕だけですか。

箱が進化していっても中に入れるコンテンツが二十年前と同じじゃ面白くないじゃないですか。ねぇ?

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やっぱ村上龍はすげえな。

2005年04月07日

いま村上龍の『半島を出よ』を読んでて下巻の3分の2ってところなんですが、こりゃ満点だ、五つ星つけよう、と思ってます。終盤の展開で「あれれ?」にならなければね。

北朝鮮の「反乱軍」が福岡に侵攻・占拠するという近未来小説なんですけど、やっぱり「無能なる日本」を描かせたら村上龍は抜群に上手い。日本政府はきっとこんな対応しかできないんだろうな、としょんぼりしますね。『愛と幻想のファシズム』や『五分後の世界』のようなハードな作品が好きだった人は必読なのですぐに書店に走るように。

これプロローグ・エピローグは別途あるんですが本編は2011年4月1日〜11日までの出来事というふうになってます。図らずもこの日付どおりのスピードで読んでます。今日は4月7日の章読みました。こういう仕掛け(?)もなんだか好ましかったり、です。

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