2007年02月25日
綿矢りさの新作『夢を与える』を読み終わりました。文体かなり変わりましたね。Yahoo!ブックスのインタビューを読んでも文体の変化は意識的ということなので、それ自体は歓迎されるべき幅なんだろうなと思いますが、なんか普通の小説になっちゃった。
いや確かに読みやすし、ストーリーにも合ってるとは思うのですが。あのひっかかりがいっぱいあるヘンな文章が好きだった私はちょっと残念な感じ。「女子高生みたいな文体」はソレが身の丈にあっていた頃の自然な文体だったけど今はそうじゃない、のかな。
しかしこの間、「りさタン萌え〜」って言ってた人たちはどこへ消えてしまったんでしょうか。待望の新作だというのに、あまり話題になってないような気がします。冷たいじゃないですか。サイン会は盛況、「おさわり厳禁!」とか厳戒態勢だったらしいですが・・・。
話はズレるのですが、ソレが「話題になってるかどうか」ということは、どこを見ればわかるのでしょうか。古来、その役目はテレビだったわけですが、その信じられてた力はかなり減じましたよね。では検索サイトが出す「旬の検索ワード」とか、ブログでの頻出語句解析とかでしょうか? そもそも「話題になってる」という情報が自分に必要なのかどうか、というところまで考え始めたら人としての進化なんでしょうけれど。
2007年02月08日
「電子端末で変わる読書の未来 『片手に書斎』絶版なし(東京新聞)」という記事で、先日ちょっと触れた読書端末「ワーズギア」のインタビューを読みまして。突っ込みどころ満載で、どこまで本気で言ってるのか心配になってきました。
――読書スタイルはどう変わる?
「紙の本は両手で持って読むが、ワーズギアは片手で読む。文庫本サイズなのでポケットに入れて持ち歩き、通勤途中につり革につかまりながら読んだり、就寝前にベッドで読んだりする」
いやいや、それ、変わってないから!
おもしろすぎます。この方、日頃から読書はあまりしない方なのでしょうか。
記事全体、この端末を誰に売りたいのかが全然見えてない会話になってます。読書が大好きという世の中的には少数派の人たちの、さらにそのなかのごく一部のコア層がもっていたニーズをつつきたいのか、これまで読書にあまり触れてなかった層を揺り動かしたいのか、どっちなのですか? そういった思想ってあるのでしょうか。
2007年02月07日
前回書いた話は「本が好き!」って面白そうなサービスだねというのが主体のつもりだったんだけれど、書いてみたら出所のよく分からない不快感みたいなところが前にきちゃったのでもう少し整理。
個人メディア(あえてブログと言わない)やクチコミ情報への親近感には既存のメディアへの不信感があったわけじゃない? 広告を気持ちよく出してもらうために、例えばゲーム雑誌とかだったら大手会社のゲームソフトの批判なんてできっこない。そういうのが信頼ならねぇって思ったときに、ユーザの生の声に触れられるものとして、個人メディアが注目されたわけじゃないですか。
そんな個人の発言が、企業側にすり寄ってしまったら元の木阿弥でしょ? 自分たちのパワーを自らスポイルしてしまうことになりはしないか。――というのが引っ掛かりの一点。たぶんみんな言ってることだけど。
一方で、「信頼できるor使える情報源」のシフトに危機感を抱く既存メディアとしては、個人メディアを上手く取り込んでしまうことに活路を見出そうとしてる。あるいは取り込めるはずだと信じるときに「CGM」という言葉が出てくるんですよね。なんだろう、ビジネスのなかで語られるその文脈自体にも違和感を感じてるんです。
これはもう少し根の深い、自分がそう感じ出したら拭えなくなっちゃったという意味で根が深い問題なんですけど、そうやってブログだCGMだってもてはやされはじめた頃から、自分のサイトが「俺のメディアだ」という感覚が逆にどんどん無くなってきたのね。
例えばどこかのブログ記事に辿り着いて「なかなかいいこと言ってる」と思ったときに、「どんな人が書いてるんだろう?」と制作者にまで興味が及ぶことが減ってきた気がする。それはSNSにおいてさえ変わらない。同じように、自分のサイトについても自分に集約されてくるものが減じてるような感覚。
あー、ちょっと違うな、感じてることが文章になりません。何か言えそうだったら別の機会に試みます。・・・年取って昔を懐かしんでるだけなのでしょうか。
2007年02月07日
「ブログ記事型アフィリエイト」ってあるじゃないですか。商品なりサービスなりをPRしたい企業が(アフィリエイトサービスを中継して)「この商品(サービス)についてブログ記事を書いてくれたらお金上げます」って言って、ブロガーたちがワッと提灯記事を書いて、それを提灯記事と知らずに読んだ人が「へー」って言う、クチコミCGM系の広告手法。
まぁ世にある雑誌記事とかマス媒体だって大なり小なり同じ構造なのでそれを素人がやったところで何が変わるわけでもないんだけれども、記事を書くモチベーションをそんなところに求めるのがどうにも受け入れがたい部分があって、それとなくやるせない想いをしてたりしたのですが。いつの間にか会社業務上でも検討メニューに上るようになってきてしまってやっぱり複雑な想いをしてたりしたのですが。
「本が好き!」というサービスをライブドアがやってます。2006年8月から始まったようですが、知りませんでした。
まず「この本をいろんな人に紹介してほしい」と思った出版社がライブドアに献本するわけです。献本された本がサイト上に並んでて、そのなかから「この本を紹介したい」と手を挙げたブロガーのもとにその本が送られてきます。ブロガーは本を読んで、書評をブログにアップすることが義務付けられると。お金がもらえるわけではなく、本がもらえるだけ。
これもまた、「ブログ記事型アフィリエイト」と同じことですよね。(企業にとって)CGMをいかにお金に換えて行くかという。でも、これだったら許せそうな気がしてきました。「献本(よかったら読んでみて。よかったら紹介してもらえると嬉しいな)」というシステムが古くからあるものだからでしょうか。
ちょっと登録してやってみようかな、と思って説明見てたら、参加条件に「ブログもしくはSNSの日記などで、日常的にオリジナルの書評もしくは映画評・音楽評(800文字以上)などを掲載している(単なる感想は不可)。」だって。・・・私はこの段階で脱落ですか?