2013年7月

新刊・近刊情報

2013年7月の新刊・近刊情報

辻仁成『オキーフの恋人 オズワルドの追憶』

辻仁成『オキーフの恋人 オズワルドの追憶』

レビューあり、レビューコーナーへ

2013年07月05日 小学館文庫 1320円 ISBN:9784094088427

錯綜する二つの世界が到達する、驚愕の真実

孤高の作家・高坂譲が小説の新連載開始を目前に失踪した。画家ジョージア・オキーフを敬愛する担当編集者の小林慎一郎は、編集者ともほとんど会うことがなかった高坂の代理人を務める榛名潤子を下北沢に訪ねる。噂通りの「行儀のいい美人」に抱いた密かな欲望を、小林は彼にしか見えない内なる少女オキーフに指摘される一方、心理学者としての顔も持つ榛名潤子による、失われた記憶を呼び起こすカウンセリングにのめりこんでゆく。
原稿は榛名潤子を介して小林に届けられ、作者不在のまま連載はつづく。作家が遺した小説「オズワルドの追憶」は、勤め先の証券会社が倒産し下北沢で私立探偵を始めた厄年の男が主人公のミステリー。酒と煙草と女に目がない新米探偵・夢窓賢治に舞い込む仕事といえば、迷子の猫探しや中学生の苛め問題ぐらいだったが、あるとき女子高校生を狙った殺人予告の電話が鳴る。これが悪夢のような連続殺人の始まりだった......。
オキーフとオズワルド。二つの物語はやがて思わぬかたちで繋がりを見せ、衝撃の結末へ――。圧倒的なボリュームと巧妙に仕組まれた小説的な罠、そして目の前に現れる驚愕の真実。小説の可能性、面白さを存分に楽しめます。

柴田元幸『代表質問 16のインタビュー』

柴田元幸『代表質問 16のインタビュー』

2013年07月05日 朝日文庫 1029円 ISBN:9784022647108

村上春樹やバリー・ユアグローに創作の秘密を聞き、沼野充義と米露の文学について語り合う。ジョン・アーヴィングには架空取材を試み、内田樹からは村上春樹作品の意義を教わる――。読めばフィクションがもっと好きになる! 目から鱗の、文学者インタビュー集。

中島らも/中島さなえ『中島らもの置き土産 明るい悩み相談室』

中島らも/中島さなえ『中島らもの置き土産 明るい悩み相談室』

2013年07月05日 朝日文庫 714円 ISBN:9784022647085

2004年に惜しまれつつ逝った中島らもが、朝日新聞紙上で10年以上続けた人生相談のベストセレクション版! 代表作でありながら、没後、入手困難となっていた「Q&A」を中心に編み直し、イラストも新たに復刊。投稿された「お悩み」に対する、独自の発想と文体を駆使して綴られた「回答」ーーそこには、悩むことがアホらしくなる「らも節」の魅力が凝縮されていた!
編者は、らも氏の長女であり、作家としても活躍する中島さなえ氏。本文イラストは能町みね子氏の書きおろし!

乙一『Arknoah 1 僕のつくった怪物』

乙一『Arknoah 1 僕のつくった怪物』

2013年07月05日 集英社 1575円 ISBN:9784087806823

パパがそうのぞむのなら、世界だって壊してあげる―。
乙一の新シリーズ、開幕...! !

池澤夏樹『終わりと始まり』

池澤夏樹『終わりと始まり』

2013年07月05日 朝日新聞出版 1470円 ISBN:9784022510969

常に動き続ける遊撃的な作家が、2008年から2013年まで朝日新聞本紙に毎月書いてきた名コラムの単行本化。土地の名や戦争の名はどのようにつけられるか。ミュージカル映画「キャバレー」の一場面で、その老人はなぜ歌わないのか。私たちはデジタル化によって、またテクノロジーの発展によって何を失ったのか。連載開始の3年後にやって来た3.11の震災と原発崩壊。はじめはみんな泣いた。作家は仙台に住む高齢の叔母夫婦のもとへかけつけ、被災地に幾度となく足を運び、考え続けた。天災は避けられないが人災は避けることができる。核エネルギーは原理的に人間の手におえるものではない。原発が生み出す放射性物質を永久に保管するのは不可能だ。東電の言動は、かつての水俣のチッソの言動と重なっていないか。戦後の日本は原発を経済繁栄の道具としてきたけれど、それは「間違いだらけの電力選び」だった。その一方、東北にはこれからの日本を照らす人々がいる。たとえば、悲惨な思いをしてきた人々が集まって一緒に何かをするための陸前高田の「みんなの家」造りに関わった現地の人。あるいは平日は勤めながら、週末は、無人家屋の泥出しや放置された納屋の整備、土木や電気工事など、肉体系のボランティアに当てる女性たち。使命感や義務感を言わず、高邁な理想や隣人愛などを理由にすることもなくさりげなく黙って働く人々。彼らもまた日本の「人的埋蔵資源」なのではないか。原子力、沖縄、水俣、イラク戦争の問題を長年問い続け、東北の被災地に立って深い思索を重ねた作家の、廉直な名コラム48本。

井沢元彦『逆説の日本史テーマ編 英雄の興亡と歴史の道』

井沢元彦『逆説の日本史テーマ編 英雄の興亡と歴史の道』

2013年07月10日 小学館 1575円 ISBN:9784093883023

累計480万部超の大人気歴史ノンフィクション『逆説の日本史』シリーズは、日本の通史(全体を通した歴史)を時系列で描いてきた。著者は、「マクロな視点で日本史の全体像を描くように努めてきたが、ミクロな視点からも歴史の実像を見つめることができる」と考えている。そこで、『逆説の日本史』本編では割愛せざるをえない「細部」を、一つのテーマをもって書くことで、立体的に歴史を分析しようと試みた。それが、この〈テーマ編〉の意図である。

多和田葉子『尼僧とキューピッドの弓』

多和田葉子『尼僧とキューピッドの弓』

2013年07月12日 講談社文庫 610円 ISBN:9784062776011

官能の矢に射られたわたしは修道女――。俗世から隔離された修道院で、かしいましい尼僧たちが噂をするのは......。紫式部賞受賞作。

大崎善生『ユーラシアの双子 上』

大崎善生『ユーラシアの双子 上』

2013年07月12日 講談社文庫 710円 ISBN:9784062775779

50歳で会社を早期退職し、シベリア鉄道に乗りユーラシア大陸を横断する旅にでた男・石井。二人娘のうち長女は五年前自ら命を絶ち、三年前に妻とは離婚した。旅で石井は過去として過ぎ去ってしまった半生を振り返り、孤独と対峙していた。石井は偶然、自殺を決意し同じルートを先行して旅する若い女性・エリカの存在を知る。石井の西への旅は続く。

大崎善生『ユーラシアの双子 下』

大崎善生『ユーラシアの双子 下』

2013年07月12日 講談社文庫 710円 ISBN:9784062775786

会社を辞めシベリア鉄道で旅をする男・石井は偶然、自殺を決意し同じルートを先行して旅する若い女性・エリカの存在を知る。男はその女性の死を思いとどまらせようと、女性の足跡を追う・・・。舞台は東ヨーロッパを越え、パリ、バルセロナ、リスボンへ。悠久の大地・ユーラシアを列車で走り、生と死の根源を問いかける、著者畢竟の大河ロマン。

いとうせいこう『ゴドーは待たれながら』

いとうせいこう『ゴドーは待たれながら』

レビューあり、レビューコーナーへ

2013年07月 ポルケ 1600円 ISBN:9784905370017

私たちはいつも待っている。救済を、恋を、死を、正義を。待つことの傲慢を暴き、<行こう>と迫る、いとうせいこうの伝説的戯曲の復刻。

松浦寿輝『afterward』

松浦寿輝『afterward』

2013年07月 思潮社 2100円 ISBN:9784783733591

詩人と、犬と、ことばと、ひかり、その交差するゆらめき、その歩行。もう戻れないところに来てしまった私たちへのささやかな祈り、25篇。

糸井重里『ぽてんしゃる。』

糸井重里『ぽてんしゃる。』

2013年07月16日 東京糸井重里事務所 1365円 ISBN:9784865010428

糸井重里が2012年に書いたすべての原稿とすべてのツイートから、心に残る小さいことばを厳選してつくりました。また、糸井重里自身が撮影し更新している「気まぐれカメら」からもたくさんの写真を選んで掲載しました。

椎名誠『風景は記憶の順にできていく』

椎名誠『風景は記憶の順にできていく』

2013年07月17日 集英社新書 798円 ISBN:9784087206975

日本各地を旅してきた著者が、浦安、銀座、熱海、四万十、西表島などを巡る。モノカキの原点となった町や昭和の空気をいまだにまとう街など、現在の風景を入り口に記憶をたどる、シーナ流ノスタルジック街ブラ。

渡辺浩弐『Hな人人』

渡辺浩弐『Hな人人』

2013年07月17日 星海社FICTIONS 1155円 ISBN:9784061388697

カウンセリングだと言ってキャバクラに連れていかれた。"メイドの土産"だと、好みの女性が派遣されてきた。今日は一生に一度、親を殺していい日だと知った。死ぬ気もないのに、集団自殺に巻き込まれた。「ひきこもり力」で、この国を守れと言われた......。
僕ら"Hな人人"は、世の中の重荷になったり、希望になったりしながら、今日も元気にひきこもる! 渡辺浩弐が描く、ひきこもりショート・ショート×26篇!

横尾忠則/穂村弘『えほん・どうぶつ図鑑』

横尾忠則/穂村弘『えほん・どうぶつ図鑑』

2013年07月21日 芸術新聞社 1890円 ISBN:9784875863663

読者みずからが本を切り抜いて完成させる画期的な絵本を舞台に、横尾忠則の《動物》作品と人気歌人・穂村弘の詩編が、奇跡のコラボ!

大崎善生『ランプコントロール』

大崎善生『ランプコントロール』

2013年07月23日 中公文庫 720円 ISBN:9784122058187

あの日、たしかに二人は別れたはずだった。けれど僕らは同じ灯を見つける、何度でも――。恋愛小説の名手が東京とフランクフルトを舞台に綴る、時を超えた純愛と魂の救済の物語。

佐藤良明/柴田元幸『佐藤君と柴田君の逆襲!!』

佐藤良明/柴田元幸『佐藤君と柴田君の逆襲!!』

2013年07月23日 河出書房新社 1680円 ISBN:9784309022000

英米文学の名翻訳者・紹介者として知られポップカルチャーにも造詣の深い2人が、同僚時代の東大裏話に始まり、翻訳論、音楽論、本をめぐる話などを縦横に語り合うジョイント・エッセイ集。

重松清『ファミレス』

重松清『ファミレス』

2013年07月23日 日本経済新聞出版社 1785円 ISBN:9784532171223

料理は「優しさ」なんだ。夫婦、親子、家族、友人......人と人をつなぐのは「正しさ」ではない。誰かの「おいしい顔」を見たくって、かける手間と時間、流した汗と涙なんだ――「震災後の物語」、一年ぶりの長篇小説!

乙一『GOTH番外篇 森野は記念写真を撮りに行くの巻』

乙一『GOTH番外篇 森野は記念写真を撮りに行くの巻』

2013年07月25日 角川文庫 380円 ISBN:9784041009253

GOTH少女・夜が、森で出会った人物とは...!?
山奥の連続殺人事件の死体遺棄現場に佇む男。内なる衝動を抑えられず懊悩する彼は、そこで自分を死体に見たて写真を撮ってくれと頼む不思議な少女に出会う。GOTH少女・森野夜のもう1つの知られざる事件

島田雅彦『ニッチを探して』

島田雅彦『ニッチを探して』

2013年07月26日 新潮社 1785円 ISBN:9784103622086

下町の酒場、公園の炊き出し、他人の家、路上から段ボールハウスへ。失踪し追われる銀行員は東京のニッチで生き延びられるのか!?

本谷有希子『自分を好きになる方法』

本谷有希子『自分を好きになる方法』

2013年07月26日 講談社 1365円 ISBN:9784062184557

一人の女性の一生を、3歳、16歳、28歳、34歳、47歳、63歳のそれぞれ一日を描いた6編を連ねて構成する長編小説。「いつか自分が「心から一緒にいたいと思える相手」に出会えることを夢見つつ、幾つもの後悔を抱えて生きる女の人生を、「6日間」で鮮やかに切りとる。前作『嵐のピクニック』により大江健三郎賞を受賞、いま最も注目される新鋭女性作家の最新作。

川上弘美『晴れたり曇ったり』

川上弘美『晴れたり曇ったり』

2013年07月26日 講談社 1470円 ISBN:9784062183741

「もういない、でもまだいる」 この前、好きだったひとを、みかけた。まちがいない。会いたいと思いながら会えなかった人に、ようやく会えた。そう思ったとたんに、その人がもうなくなっていることを思いだした。
「ぬか床のごきげん」 ぬか床には四種類の期限がある。笑うぬか床、慇懃なぬか床、怒るぬか床、そして淋しがるぬか床。
「真夜中の海で」 大学では生物を勉強した。私の卒業研究は、「ウニの精子のしっぽの運動性」だった。
「晴れたり曇ったり」 大学時代、バスの窓越しに見かけた喫茶店「晴れたり曇ったり」。一度訪ねてみたいと思いつつ、いくことはなかった。

よしもとばなな『どんぐり姉妹』

よしもとばなな『どんぐり姉妹』

2013年07月27日 新潮文庫 578円 ISBN:9784101359427

姉の名前はどん子、妹はぐり子。突然の交通事故で、大好きだった両親の笑顔をうしなったふたりは、気むずかしいおじいちゃんの世話をしながら、手を取り合って生きてきた。そしてすべての苦しみが終わった日、ふたりが決めたのは小さな相談サイト「どんぐり姉妹」を開くこと。たわいない会話にこもる、命のかがやきを消さないように。ことばとイメージが美しく奏であう、心を温める物語。

伊坂幸太郎『死神の浮力』

伊坂幸太郎『死神の浮力』

2013年07月30日 文藝春秋 1733円 ISBN:9784163823003

『死神の精度』で活躍した「千葉」が8年ぶりに帰ってきました!
クールでちょっととぼけた死神を、今度は書き下ろし長編でお楽しみください。

綿矢りさ『大地のゲーム』

綿矢りさ『大地のゲーム』

2013年07月31日 新潮社 1365円 ISBN:9784103326229

激震に見舞われた首都は、ふたたび巨大地震に襲われるのか? 21世紀後半のキャンパスを舞台に描かれる、未来版「罪と罰」。

西原理恵子『スナックさいばら おんなのけものみち ガチ激闘篇』

西原理恵子『スナックさいばら おんなのけものみち ガチ激闘篇』

2013年07月31日 角川書店 840円 ISBN:9784041105092

傷も涙も、人生の勲章だ――累計15万部突破の女の人生指南書・家庭篇!
嫁姑問題、家計の算段、終わりの見えない介護に離婚の決断...容赦ない現実に立ち向かうための、アンチ正論の生きるヒント。女の現場は問題山積だけど、辛いときこそ笑い飛ばそう!憎しみを笑いに変える魔法の一冊。 

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