2007年06月28日 新潮文庫 420円
旅先で、風切羽の折れたカラスと目が合って、「生き延びる」ということを考える。沼地や湿原に心惹かれ、その周囲の命に想いが広がる。英国のセブンシスターズの断崖で風に吹かれながら想うこと、トルコの旅の途上、へジャーブをかぶった女性とのひとときの交流。旅先で、日常で、生きていく日々の中で胸に去来する強い感情。「物語を語りたい」――創作へと向う想いを綴るエッセイ。
2007年05月25日 角川文庫 500円
1899年、トルコに留学中の村田君は毎日議論したり、拾った鸚鵡に翻弄されたり神様の喧嘩に巻き込まれたり……それは、かけがえのない青春の日々だった。だが……梨木香歩が21世紀に問う、永遠の名作青春文学。
2006年09月28日 新潮文庫 380円
庭・池・電燈付二階屋。汽車駅・銭湯近接。四季折々、草・花・鳥・獣・仔竜・小鬼・河童・人魚・竹精・桜鬼・聖母・亡友等々々出没数多……本書は、四季折々の天地自然の「気」たちと、文明の進歩とやらに今ひとつ棹さしかねてる新米精神労働者の「私」=綿貫征四郎と、庭つき池つき電燈つき二階屋との、のびやかな交歓の記録である。――綿貫征四郎の随筆「烏 苺記」を巻末に収録。
2006年02月28日 新潮文庫 420円
「理解はできないが、受け容れる」それがウエスト夫人の生き方だった。「私」が学生時代を過ごした英国の下宿には、女主人ウエスト夫人と、さまざまな人種や考え方の住人たちが暮らしていた。ウエスト夫人の強靭な博愛精神と、時代に左右されない生き方に触れて、「私」は日常を深く生き抜くということを、さらに自分に問い続ける――物語の生れる場所からの、著者初めてのエッセイ。
2005年08月31日 新潮社 1890円
はじまりは「ぬか床」だった。先祖伝来のぬか床が、うめくのだ。変容し、増殖する命の連鎖。連綿と息づく想い。解き放たれてたしかな自分を生きるには? 『からくりからくさ』に連なる長篇小説。