糸井重里の100字レビュー(すべて)

糸井重里書評ページ

『情熱のペンギンごはん』

表紙

発行
1980年6月 情報センター出版局 137頁 絶版 購入
発行
1993年7月 ちくま文庫(4編を追加、『完本情熱のペンギンごはん』として) 176頁 絶版 購入
共著
作画:湯村輝彦
NDC
913(日本文学>小説 物語)
目次
E.T.の逆襲 / 海岸線までたったの5km / ペンギンごはん (ほか)
評価
★★★

とびきり無意味な漫画。家族という主題も、発表誌たる「ガロ」風な散開ぶり。ペンギンというメタファーに託された哲学はいくらでも深読みができるけれど、身のほどにあった解釈をしておこう。良質のホームドラマだ。

『ペンギニストは眠らない』

表紙

発行
1980年12月 文化出版局 266頁 絶版 購入
発行
1983年6月 角川文庫 253頁 絶版 購入
NDC
914(日本文学>評論 エッセイ 随筆)
目次
ペンギニストは眠らない
評価
★★★★

不条理系のアイデア見本市。『バカドリル』知ってる人はそれの元祖的なものだと思ってもらえばいい。非常に下らないのだが爆発的に可笑しい。思想も哲学もなにもないゆえに軽妙なステップを踏める。これが教科書だ。

『夢で会いましょう』

表紙

発行
1981年11月 冬樹社 232頁 絶版 購入
発行
1986年6月 講談社文庫(1編追加) 232頁 470円 購入
共著
共著:村上春樹
NDC
914(日本文学>評論 エッセイ 随筆)
目次
アシスタント / アパート / アルバイト (ほか)
評価
★★★

村上春樹とのコンビによるよく分からない本。カタカナ言葉のお題にそれぞれがショート・ショートなりエッセイなりを書くというもの。短編集と言えなくもない。総体としてある種の寓話性を獲得している、のだろうか?

『私は嘘が嫌いだ』

表紙

発行
1982年1月 話の特集 213頁 絶版 購入
発行
1984年4月 角川文庫 235頁 絶版 購入
発行
1993年12月 ちくま文庫 262頁 絶版 購入
NDC
914(日本文学>評論 エッセイ 随筆)
目次
これは、知らないおじさんに聞いた話です / これは、悲しい人々の思い出話です / これは、良い青年の立派な話です (ほか)
評価
★★★

つまりは大嘘の短編集。「真実らしき」もない表層を駆け抜ける物語。例えばある土地の風土病を、あるいは「ない時代」を告発。80年代軽薄文化を一身に受けての絶妙な脱力感。中途半端にエッセイっぽいのもいい感じ。

『牛がいて、人がいて。』

表紙

発行
1983年2月 徳間書店 302頁 絶版 購入
発行
1986年1月 徳間文庫 350頁 絶版 購入
NDC
914(日本文学>評論 エッセイ 随筆)
目次
小説 / エッセイ / マンガ (ほか)
評価
★★★

小説とエッセイと漫画と対談と小文が入っているごった煮の構成。今読むと「80年代文化を回顧して」という予想外の意味を持ちながら、楽しめる。ポストモダン全開の短編小説群は適度な悪意があって快適な読み心地だ。

『話せばわかるか 糸井重里対対談集

表紙

発行
1983年7月 飛鳥新社 223頁 絶版 購入
発行
1984年11月 角川文庫 273頁 絶版 購入
NDC
914(日本文学>評論 エッセイ 随筆)
目次
栗本慎一郎と新宿・牛やで話した / 村松友視と新宿・牛やで話した / ビートたけしと六本木・瀬里奈で話した (ほか)
評価

栗本慎一郎に始まり村上春樹や江川卓、谷岡ヤスジなど多彩な顔ぶれになる対談集。メディアとの距離のとり方がそれぞれに見えて面白い。著者は相手の懐を探ったりしない。奇妙にクールなまま、テンポよく会話は進む。

『家族解散』

表紙

発行
1986年10月 新潮社 220頁 絶版 購入
発行
1989年10月 新潮文庫 246頁 絶版 購入
NDC
913(日本文学>小説 物語)
目次
ちゃぶ台の来た日 / マーマレードびんの出現 / ヒマラヤ不動産にて (ほか)
評価
★★★★★

ちゃぶ台がやってくる。平凡な家庭の平凡な出来事。言葉の魔道師が文学から遠く離れて、湿った荒野の中でペンを振り回している楽土。カフカのような家族像の柔らかな哀しみを描いた傑作。ラストシーンの鼻血を泣け。

『イトイ式コトバ論序説』

表紙

発行
1992年9月 マドラ出版 99頁 絶版
NDC
804(言語>論文集 評論集 講演集)
目次
第一講 コトバだらけの世界 / 第二講 ダジャレとナンセンス / 第三講 コトバと人間 (ほか)
所要
1時間
評価
★★★

テレビ番組「夜中の学校」で放映されたミニ講義。内容はソシュール言語学風な「コトバ以前の何者か」について。序説どまりじゃどうしようもないとは思うのだが、言葉を職業的に使うなら知っておくべき基礎ではある。

『詩なんか知らないけど』

表紙

発行
2000年2月 大日本図書 113頁 1260円 購入
NDC
911(日本文学>詩歌)
目次
詩を書くことって / 好きというきもち / じっと見るじっと考える (ほか)
評価
★★★

抑制美の詩集。かんたんなコトバを大切にしながらちょっぴり嬉しかったり悲しかったりする邪気のない詩集。それぞれに自ら解説を付けてるのはヤボだよなぁと思ったら最終的に余韻を残すための手だったりするのだね。

『お金をちゃんと考えることから逃げまわっていたぼくらへ』

表紙

発行
2001年3月 PHP研究所 242頁 品切 購入
共著
共著:邱永漢
NDC
330(経済>経済)
目次
第1章 お金について、どう考えはじめればいいのですか? / 第2章 事業・株式上場・給料生活。話題のインターネットも / 第3章 人間・邱永漢が知りたくなります (ほか)
所要
1時間30分
評価
★★

お金なんて関係ないんだよと言って斜め向いていられた時代はもう過ぎた。「ほぼ日」のポテンシャルから子供の教育まで考えるべきヒント。「お金の神様」邱が相手とはいえ、感心するばかりじゃなく糸井も主張しなよ。

『ほぼ日刊イトイ新聞の本』

表紙

発行
2001年4月 講談社 303頁 1785円 購入
発行
2004年10月 講談社文庫 362頁 620円 購入
NDC
914(日本文学>評論 エッセイ 随筆)
目次
第一章 ぼくが『ほぼ日』をはじめた理由 / 第二章 とにもかくにもはじまった / 第三章 「いま仕事が流行っている」 (ほか)
評価
★★★★

あまりにも有名な氏のサイト、その地位を確率してゆく過程を絵解くエッセイ。ネットの将来を考える一つのテストケースだな。それでも「ビジネスモデルにならない」という事実はサイト運営者にとって痛いものだろう。

『ダーリンコラム』

表紙

発行
2001年11月 朝日出版社 196頁 絶版 購入
NDC
914(日本文学>評論 エッセイ 随筆)
目次
みうらじゅんとカマボコ板 / 「ほぼ日刊」の、ほぼについて / 動物園へ行くこと (ほか)
評価
★★★

著者のサイトでの目玉コラムをセレクト。「ネット上で読みやすい形」を考えた上での分かち書きや制約のない文体がメールでの私信のような温かさを獲得している。「町人文体」と名付けちゃうと上滑りする気もするが。

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