橋本治の100字レビュー(すべて)

橋本治書評ページ

『五人十色』

表紙

発行
1984年6月 フィクション・インク 253頁 絶版
共著
共著:金井美恵子/村上春樹村上龍山川健一
NDC
914(日本文学>評論 エッセイ 随筆)
目次
橋本治 / 村上春樹 / 村上龍 (ほか)
評価
★★★

金井美恵子、橋本治、村上春樹、村上龍、山川健一へのインタビュー集成。それぞれ勢いのある時期で、自信を固めつつある言葉が頼もしい。人選が僕好みだし。田中康夫などパートIIもあるそうだがそっちは読んでない。

『愛の矢車草』

表紙

発行
1987年12月 新潮文庫 256頁 絶版 購入
発行
2006年2月 ちくま文庫 295頁 735円 購入
NDC
913(日本文学>小説 物語)
目次
第一章 愛の陽溜り / 第二章 愛の狩人 / 第三章 愛の牡丹雪 (ほか)
所要
2時間40分
評価
★★★

初期習作染みた短編群。ストレートでない性癖ばかりでこれを「愛」だというスカしだけで最後まで突っ走る。下着泥棒の「愛の狩人」でぶちまけられる意味不明な演説が、意味不明なりの説得力で笑える。救われないが。

『風雅の虎の巻』

表紙

発行
1988年9月 作品社 353頁 絶版 購入
発行
1991年12月 講談社文庫 361頁 絶版 購入
発行
2003年7月 ちくま文庫 349頁 819円 購入
NDC
914(日本文学>評論 エッセイ 随筆)
目次
花の名前は知らねども / 鳥のように / 風の音を知れ (ほか)
評価
★★★

「風雅」を身に付けるためのハウツーに見せかけながら、日本の歴史としての身分制議論や、和歌の鑑賞法など、好きなことをやってるだけ。「日本料理屋にいる乳母」だとか新しい視点はいっぱいある。現代においても。

『流水桃花抄 橋本治掌編小説集

表紙

発行
1991年2月 河出書房新社 212頁 絶版 購入
発行
1995年5月 河出文庫 215頁 絶版 購入
NDC
913(日本文学>小説 物語)
目次
おたふく風 / Hotel / 男と女に関する奇妙なお話 (ほか)
評価
★★★

ショートショートだけれど、会話文の小気味よさが妙にはまる。あまり計算してない風な言い放ち方もどうやら地みたいだったりする。「賠償金双六」の突発的な分かり易さが僕好みなのだが、書いてて楽しそうではある。

『ぼくらのSEX』

表紙

発行
1993年6月 集英社 380頁 品切 購入
発行
1995年6月 集英社文庫 335頁 絶版 購入
NDC
367(社会>家族問題 男性 女性問題 老人問題)
目次
SEXって本当はどういうものなんだろう? / こども―まだSEXを考えなくてもいい頃 / Hなことばかりが気になっちゃう (ほか)
所要
4時間20分
評価
★★★

雑誌「明星」特別編集だからどちらかと言えば初心者向けの性問題考察書。「性的な自分」とは何者なのかとか橋本流の分かったような気になれる話術で展開。思い入れといえ終盤「ヘンタイ」に割くページ数多すぎです。

『貧乏は正しい!』

表紙

発行
1994年1月 小学館 318頁 絶版 購入
発行
1998年1月 小学館文庫 286頁 500円 購入
NDC
914(日本文学>評論 エッセイ 随筆)
目次
イントロダクション きみは貧乏でもいい / 第1章 正しく貧乏になるために / 第2章 ”社会主義国ソ連”とはなんだったのか? (ほか)
評価
★★★★★

若い男は貧乏であるという真理を言ってのけた名著。漫画雑誌に連載された当時の読者にどう受け入れられたのかは知らないが、真っ当なことを言ってる。ソ連社会主義やバブルとの決別で潔く先導するお兄さん風情の妙。

『生きる歓び』

表紙

発行
1994年12月 角川書店 300頁 絶版 購入
発行
2001年2月 角川文庫 277頁 絶版 購入
NDC
913(日本文学>小説 物語)
目次
にしん / みかん / あんぱん (ほか)
評価
★★★

タイトルに変な統一感のある短編集。穏やかな諦めの笑顔ばかりが並ぶ。男の切ない想い「きりん」が橋本治を語るのに重要な位置を占めるんじゃないかと思うが、お気に入りは「ひまん」。居心地の悪さがリアルすぎて。

『宗教なんかこわくない!』

表紙

発行
1995年7月 マドラ出版 307頁 1529円 購入
発行
1999年8月 ちくま文庫 296頁 714円 購入
NDC
160(宗教>宗教)
目次
introduction / 第I章 オウム真理教事件 / 第II章 宗教とはismである (ほか)
評価
★★★

オウム真理教事件を契機に宗教を考える。宗教に疎い日本人に「宗教」は可能か。松本智津夫という巨大な混沌にメスを入れつつ、それは日本人論だったりする。自分でものを考えられない子供は、いかにして悟れるのか?

『ぼくらの最終戦争(ハルマゲドン) 貧乏は正しい!

表紙

発行
1995年11月 小学館 255頁 絶版 購入
発行
1998年4月 小学館文庫 248頁 500円 購入
NDC
914(日本文学>評論 エッセイ 随筆)
目次
第1章 阪神大震災篇 / 第2章 オウム真理教篇 / 第3章 きみ達にちょっと言っておきたいことがある (ほか)
評価
★★★

阪神大震災・オウム・いじめとそれぞれの本質に迫るエッセイ。ハルマゲドンを待望する僕らの弱さはどこへ向かうのか。断定口調の強さが耳に残るものの物足りない。種々の制約は分かるが個々の問題を単純化しすぎか。

『ぼくらの東京物語 貧乏は正しい!

表紙

発行
1996年2月 小学館 318頁 絶版 購入
発行
1998年7月 小学館文庫 308頁 580円 購入
NDC
914(日本文学>評論 エッセイ 随筆)
目次
第1章 「イナカ」とはなんなのか? / 第2章 すべてのイナカにはなんにもない / 第3章 トーキョーというヘンな大都会の研究 (ほか)
評価
★★★★

シリーズ第三弾は東京論。いや、イナカ論。トカイとは、イナカとは何なのか、日本は何が変わって何を失ったのか、という足元をキチンと見極めておこうということ。しかし、何と分かり易いのか、この親切設計は貴重。

『ぼくらの資本論 貧乏は正しい!

表紙

発行
1996年4月 小学館 287頁 絶版 購入
発行
1998年10月 小学館文庫 282頁 580円 購入
NDC
914(日本文学>評論 エッセイ 随筆)
目次
第1章 昨日までの習慣、今日からの前提 / 第2章 そこに隠されているさまざまな問題 / 第3章 「家」というもの (ほか)
評価
★★★

シリーズ第四弾。相続税は親が金持ちだからといって子が自動的に金持ちになるのは不平等だという健全な思想なのだ、とか非常に分かりやすくも資本主義な現状のお話。これを読むと家を買う気がしなくなるな、何故か。

『ぼくらの未来計画 貧乏は正しい!

表紙

発行
1996年6月 小学館 318頁 絶版 購入
発行
1999年3月 小学館文庫 298頁 品切 購入
NDC
914(日本文学>評論 エッセイ 随筆)
目次
第1章 資本主義はもう終わっているかもしれない / 第2章 1980年代はじめの日本に起こったこと / 第3章 きみのいる世の中 (ほか)
評価
★★★★

シリーズ最終巻。それで結局どうすりゃいいのよ?に対する「そんな古い考え方なんて捨てちまえ」なのである。サラリーマンが今やるべき事、夫婦別姓から進んだ新しい「家」の形など奇妙で正しい刺激的な話いっぱい。

『上司は思いつきでものを言う』

表紙

発行
2004年4月 集英社新書 221頁 693円 購入
NDC
336(経済>経営管理)
目次
第1章 上司は思いつきでものを言う / 第2章 会社というもの / 第3章 「下から上へ」がない組織 (ほか)
所要
3時間30分
評価
★★★

上司の「思いつき」は会社という組織の特性上、必然的に生まれる。民主主義と儒教の影響まで掘り下げて解説しているので納得感はあるが、著者独特の乱暴なまでの平易さが、新書ゆえにかあまり発揮されてないような。

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