『幸福な遊戯』

- 発行
- 1991年9月 ベネッセコーポレーション 219頁 絶版 購入
- 発行
- 2003年11月 角川文庫 221頁 500円 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- 幸福な遊戯 / 無愁天使 / 銭湯
- 所要
- 3時間
- 評価
- ★★★
満たされない「家族欲」に引き裂かれた少女が求める擬似家族。それは子供の頃に堪能しておくべき依存をやり直す作業だ。無感覚になれたらどれだけ幸せだろう? お金の使い方やお茶の淹れ方にもルールがある世界で。
『愛してるなんていうわけないだろ』

- 発行
- 1991年12月 大和書房 187頁 絶版 購入
- 発行
- 2000年3月 中公文庫 173頁 580円 購入
- NDC
- 914(日本文学>評論 エッセイ 随筆)
- 目次
- 夜の向こうのパラダイス / 小さきものに幸せは宿る / 不完全な楽園
- 所要
- 2時間10分
- 評価
- ★★★
初のエッセイ集。当ったり前に恋が最優先な女の子の等身大の恋話。泣けるし笑えるし可愛いしで大変だ。夜中にタクシーぶっ飛ばしなよ、それは勝ちだよ。働かずに貧乏でも「パンチでごめんね」でも毎日が楽しければ。
『学校の青空』

- 発行
- 1995年10月 河出書房新社 181頁 絶版 購入
- 発行
- 1999年5月 河出文庫 187頁 546円 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- パーマネント・ピクニック / 放課後のフランケンシュタイン / 学校ごっこ (ほか)
- 評価
- ★★★★
理由のない死への誘惑、クラスメイトと研ぎあう自意識、少女達の抱える鬱を正面から捕らえて横へ流すやり口。演じてるんだかそれが自分なのか分からなくなる「学校ごっこ」の泣けないほど美しいラストに感じ入った。
『まどろむ夜のUFO』

- 発行
- 1996年1月 ベネッセコーポレーション 211頁 絶版 購入
- 発行
- 1998年6月 幻冬舎文庫 233頁 品切 購入
- 発行
- 2004年1月 講談社文庫 266頁 580円 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- まどろむ夜のUFO / もう一つの扉 / ギャングの夜
- 評価
- ★★★
UFOを見にやってきたとか恋人はブラウン管の向こうだとか「理解の外」にある弟を観察し、理解の内でしか生きていない自分の生活を振り返る。どっちが正しいかなんて問えないなら、一度理解放棄するしかないかな。
『カップリング・ノー・チューニング』

- 発行
- 1997年9月 河出書房新社 156頁 1365円 購入
- 発行
- 2006年1月 河出文庫(『ぼくとネモ号と彼女たち』と改題) 176頁 473円 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- カップリング・ノー・チューニング
- 所要
- 1時間30分
- 評価
- ★★★
買ったばかりの車で何も考えずに旅に出る。助手席に乗せた女達の奇抜な行動思想にあてられて「何も考えずに」じゃ居られなくなってくる…。という成長のヒトコマなのだが、ロードノベルというほど旅のムードはない。
『みどりの月』

- 発行
- 1998年11月 集英社 235頁 1680円 購入
- 発行
- 2003年5月 集英社文庫 250頁 540円 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- みどりの月 / かかとのしたの空
- 評価
- ★★★★
恋人と同棲することになったら何故か四人暮らし。不愉快な人がいて、不可解な状況があって、すっぽり収まって正座してしまう自分、そんな唾棄すべきワタシを描く。嫌悪感を持て余して読者が先に破裂するのを待つの?
『キッドナップ・ツアー』

- 発行
- 1998年11月 理論社 212頁 1575円 購入
- 発行
- 2003年6月 新潮文庫 206頁 420円 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- キッドナップ・ツアー
- 所要
- 1時間30分
- 評価
- ★★★
父親に誘拐されての小旅行。得がたい夏休み。「ハルのおとうさんへの気持ちはどのように変わっていったでしょう?」なんて考えさせたりする児童文学なのだが、背景も物語以後も謎が残るんで帰納する楽しみもある。
『地上八階の海』

- 発行
- 2000年1月 新潮社 189頁 1575円 購入
- 発行
- 2004年8月 新潮文庫(『真昼の花』と改題) 245頁 420円 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- 真昼の花 / 地上八階の海
- 所要
- 2時間50分
- 評価
- ★★★★
アジアに沈没するバックパッカー「真昼の花」、母や兄の平凡な生活に苛立つ「地上八階の海」。世間に馴染めず社会から黙殺される自分を断罪するふりで、正しいのは私のほうだという裏の思いが今風に息苦しくて凄惨。
『菊葉荘の幽霊たち』

- 発行
- 2000年4月 角川春樹事務所 182頁 1785円 購入
- 発行
- 2003年5月 ハルキ文庫 188頁 525円 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- 菊葉荘の幽霊たち
- 所要
- 1時間40分
- 評価
- ★★★
自分に似合う部屋、自分に似合う服、自分に似合う友人に恋人、疲れるね。それを拠り所と信じて生きる人にとっては居場所はあるんだけれども、疑いだしたらこんな風に共感の得にくい人物になってしまう。そんな長編。
『これからはあるくのだ』

- 発行
- 2000年9月 理論社 152頁 1470円 購入
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- 2003年9月 文春文庫 158頁 530円 購入
- NDC
- 914(日本文学>評論 エッセイ 随筆)
- 目次
- わたしの好きな歌 / 人を喜ばせるプロフェッショナル / 記憶の食卓 (ほか)
- 所要
- 2時間
- 評価
- ★★★
サービス精神に溢れる緩急が楽しいエッセイ集。ラスト「孤独三種」と「あとがきにかえて」が全体の印象を吹き飛ばす勢いで迫るので、各エピソードは「泣けるおとな」になるための経験値となって消えたんだなと思う。
『恋愛旅人』

- 発行
- 2001年4月 求龍堂 220頁 1470円 購入
- 発行
- 2005年4月 講談社文庫(『恋するように旅をして』と改題) 228頁 540円 購入
- NDC
- 915(日本文学>日記 書簡 紀行)
- 目次
- 「あんた、こんなとこで何してるの?」 / 夢のようなリゾート / トーマスさん (ほか)
- 所要
- 2時間10分
- 評価
- ★★★
道に迷い、人に助けられ、目的のない場所をうろつく紀行エッセイ。アジア一人旅としては無防備すぎで事故に巻き込まれないのが不思議なくらいだが、このドキドキが恋、ってそんな。普通じゃ見えない景色があるのか。
『エコノミカル・パレス』

- 発行
- 2002年10月 講談社 1470円 購入
- 発行
- 2005年10月 講談社文庫 204頁 420円 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- エコノミカル・パレス
- 所要
- 1時間50分
- 評価
- ★★★★
34歳フリーター女。失業中の同棲男は仕事を探そうとしなくって、金も生活も目減りしてゆく。無頓着さにイライラさせられたり身につまされたり、嫌なところに響く。ニートでもいいじゃん、な結末じゃなくて良かった。
『だれかのことを強く思ってみたかった』

- 発行
- 2002年11月 実業之日本社 232頁 絶版 購入
- 発行
- 2005年11月 集英社文庫 252頁 630円 購入
- 共著
- 写真:佐内正史
- NDC
- 914(日本文学>評論 エッセイ 随筆)
- 目次
- ファインダー / まわる季節 / プラットフォーム (ほか)
- 所要
- 0時間30分
- 評価
- ★★★
トーキョー的な生活の匂いを切り取った写真と、街を歩く若者たちのための短文。ファインダー越しにカメラマンが考えたことがそのまま短編小説になってて、幸せな距離。強く思うべき相手のいない東京に季節はまわる。
『空中庭園』

- 発行
- 2002年11月 文藝春秋 298頁 1680円 購入
- 発行
- 2005年7月 文春文庫 281頁 500円 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- ラブリー・ホーム / チョロQ / 空中庭園 (ほか)
- 所要
- 3時間20分
- 評価
- ★★★★★
家族とはこうあるべしとの幻想のなか、透明な壁の個室に閉じこもりながら幸福を演じる連作長編。壊れてしまってる家族といえ、ふと振り切れる求心に胸を衝かれる。だって誰だって望んで鍵かけたわけじゃないんだよ。