『もののたはむれ』

- 発行
- 1996年11月 新書館 226頁 1680円 購入
- 発行
- 2005年6月 文春文庫 207頁 560円 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- 胡蝶骨 / 彗星考 / 黄のはなの (ほか)
- 所要
- 1時間30分
- 評価
- ★★★
初の小説集。方法論として手探りな部分もあるように思うが、路地裏をくねり歩いた先の異世界というようなモチーフの確かさ、不安を掻き立てる文体に入り込んでしまう。短編の短さで放り出されたような感は良し悪し。
『花腐し』

- 発行
- 2000年7月 講談社 150頁 絶版 購入
- 発行
- 2005年6月 講談社文庫 183頁 490円 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- ひたひたと / 花腐し
- 所要
- 1時間30分
- 評価
- ★★★★
借金で会社を潰しそうな男が、地上げ屋の手助けにと立ち退き拒否の男を説得に行く…この時代の小説らしいストーリーなんだが、雨の通低音、茸の腐臭と叙情で覆う文体が妙にハマる。「ひたひたと」の重ね絵も新鮮味。
『巴』

- 発行
- 2001年5月 新書館 370頁 1890円 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- 坂 / 時間 / 映写 (ほか)
- 所要
- 5時間
- 評価
- ★★★
歪んだ世界とバイオレンス。血の匂いの東京下町を巴となって廻る長編。どこまで逃げても敵の思惑のうちという構造が、この独特に夢うつつな文章とあいまって、鬱々とした気分になれる。グロいのも含めて重い読後感。
『半島』

- 発行
- 2004年7月 文藝春秋 303頁 2300円 購入
- 発行
- 2007年7月 文春文庫 345頁 690円 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- 植物園 / 五極の王 / 易と鳥 (ほか)
- 所要
- 3時間20分
- 評価
- ★★★★★
日常から逃亡してやってきた小さな島で、幻覚的な体験をする男の長編。暗闇を走るトロッコ、ヴェトナム料理屋の娘、時間も空間も歪んで無限環となる。読者が期待するカタルシスをすべて回避するような文章に酔って。