椎名誠の100字レビュー

プロフィール&ガイド

椎名誠(しいなまこと)―1944年東京都世田谷区生まれ。本名は渡辺誠。東京写真大学中退。デパート業界誌編集長を経て、『本の雑誌』編集長に。以後作家、映画監督として活躍。1989年『犬の系譜』で第10回吉川英治文学新人賞、1990年『アド・バード』で第11回日本SF大賞受賞。

著作は多岐にわたる。小説作品はSF的「超常小説」と優しさに満ちた「青春小説」に大別される。あまり頻繁には出ないのだが、超常小説のほうが読書人たちからの評価が高い。自伝的長編の『哀愁の町に霧が降るのだ』も一読を。紀行作品では極寒だったり砂漠だったりハードなものから、日本の島事情をさぐったり酒と焚き火だったり温泉万 歳だったりののんびり旅も。写真集はモノクロ中心。素朴な人々の素朴な表情をとらえた作品が多い。エッセイは「昭和軽薄体」と自称していた独特の文体で、初期はとにかく文章表現で笑わせる。徐々にその色はなくなってしまったわけだが。で、初めて読むなら『パタゴニア』を挙げてみましょう。紀行文ながら、椎名流私小説の温かみがあるので、 傾向がわかるかと。

最新書評:2010年5月2日

最近読んだ椎名誠の本

『ひとりガサゴソ飲む夜は……』

表紙

発行
2005年9月 角川書店 271頁 1260円 購入
発行
2010年1月 角川文庫 255頁 540円 購入
NDC
914(日本文学>評論 エッセイ 随筆)
目次
人間は一生のあいだどのくらいビールが飲めるか!?なんてことを考えてもしょうがないけど考える / 赤道から極北まで探せばどこかにきっとある。人類のヨロコビと悲しみのみなもと。 / オアシスの夜はけっこううるさくてついついウイスキーがすすんでしまうのであった。 (ほか)
所要
2時間50分
評価
★★★★

酒と肴について大いに語るエッセイ。ビール、ウイスキーから椰子酒に馬乳酒、世界中を駆けまわり呑みまわる。ウンチク的でもカタログ的でもない熱さがある。テキーラで壮絶な二日酔いをしても、また飲むヨロコビ節。

『活字たんけん隊 めざせ、面白本の大海

表紙

発行
2010年1月 岩波新書 176頁 798円 購入
NDC
914(日本文学>評論 エッセイ 随筆)
目次
博物誌の誘惑 / 不可解の含有率 / 道連れの旅 (ほか)
所要
1時間10分
評価
★★★

岩波ってだけで何故か背筋が伸びる文体で、『図書』連載の本に関するエッセイ集四冊目。ゲテモノ食とか若者の言葉づかいとか日頃気になってたことの知識を本から得ながらナルホドって言う展開。そういう小さな知識。

椎名誠を読んだことがないなら・・・

初めて手に取るならこれ!

表紙

『パタゴニア』

マイベスト作ならこれ!

表紙

『哀愁の町に霧が降るのだ(上)』

客観的代表作はこれ!

表紙

『岳物語』

まずはここからどうぞ。

椎名誠 +α情報

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