『バラバラの名前』

- 発行
- 1993年2月 廣済堂出版 237頁 絶版 購入
- 発行
- 1995年8月 廣済堂文庫 263頁 絶版 購入
- 発行
- 1998年1月 新潮文庫 243頁 絶版 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- バラバラの名前 / 一攫千金人生 / 配分王 (ほか)
- 評価
- ★★★
『薔薇の名前』のパスティーシュたる表題作だが、モトネタを読んでいないのでどうなってんのか不明。他ではなぜ自然渋滞は起こるのかと考察した「渋滞原論」が論文遊びでおすすめ。「インタビュー」の「ぺけ!」も。
『陽のあたらない坂道』

- 発行
- 1993年4月 新潮社 237頁 絶版 購入
- 発行
- 1996年5月 新潮文庫 270頁 絶版 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- 第一話 喰わせる理由 / 第二話 錬金術師 / 第三話 ロンドンの商人 (ほか)
- 評価
- ★★★
リンドバーグより早く大西洋横断飛行を成功させながらアフリカに着いてしまった悪運の人など、歴史に名を残せなかった人々を取り上げた短編集。世界で初めて常温核融合に成功した錬金術師など科学的知識もいっぱい。
『シナプスの入江』

- 発行
- 1993年5月 ベネッセコーポレーション 229頁 絶版 購入
- 発行
- 1995年10月 福武文庫 235頁 絶版 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- シナプスの入江
- 評価
- ★★★★
記憶という曖昧な装置を題材にした小説。忘れてしまった過去の経験、その行動は自分が起こしたものなのだろうか。記憶している過去は本物か。結局はアイデンティティというヤツだが、コンピュータとの比較は新鮮だ。
『遥か幻のモンデルカ』

- 発行
- 1993年7月 集英社 243頁 絶版 購入
- 発行
- 1997年9月 集英社文庫(『大探検記 遥か幻のモンデルカ』と改題) 257頁 品切 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- 悠久のアクチアジャパン / 渾身のアドベンチャー・ロード / 遥か幻のモンデルカ
- 評価
- ★★★★
「探検」をパスティーシュしたニ編。川口浩的マスコミ全盛時代の探検って面白いよね、という作品。つまり全く探検の要素はないのだがその茶化しのセンスが楽しい。幻のモンデルカはどこへ行けば見つかるのだろうか?
『私は作中の人物である』

- 発行
- 1993年7月 講談社 239頁 絶版 購入
- 発行
- 1996年6月 講談社文庫 265頁 絶版 購入
- 発行
- 2004年10月 中公文庫 260頁 720円 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- 私は作中の人物である / 魚の名前 / どえりゃあ婿さ (ほか)
- 評価
- ★★★★
『フィネガンズ・ウェイク』のパスティーシュである「船が州を上へ行く」。それから初の官能小説(!)「文字化けの悦楽」を見よ。この迫力は尋常じゃない。校正者はさぞかし大変だったろうなぁというおすすめ短編集。
『ニッポン見聞録』

- 発行
- 1993年8月 角川書店 267頁 絶版 購入
- 発行
- 1996年8月 角川文庫(『まちまちな街々』と改題) 254頁 絶版 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- 鹿児島の酒蒸し / 秋田でみつけた殿様 / 三都物語・青森 (ほか)
- 評価
- ★★★
「主人公は私ではない!」と言い張ることでフィクション的匂いをもたせた旅行記。鹿児島の火山灰に驚いたり青森で三都物語だったりと日本の風土を確認しつつ歩く。観察するのは人間だけじゃないぞ、という作家風景。
『発言者たち』

- 発行
- 1993年10月 文藝春秋 241頁 絶版 購入
- 発行
- 1996年11月 文春文庫 249頁 絶版 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- お叱りの手紙 / 抗議の電話 / わたくし通信 (ほか)
- 評価
- ★★★
お叱りの言葉、抗議の電話、自称エッセイスト、世の中は発言したい人だらけだ。自分には世間に意見する権利があり義務もあり、能力があると思っている一般大衆を揶揄した作品群。サイトを開いている僕もその一人だ。
『映画でボクが勉強したこと ほんとーに素敵だ』

- 発行
- 1993年11月 毎日新聞社 273頁 絶版 購入
- 発行
- 1997年4月 幻冬舎文庫 335頁 品切 購入
- NDC
- 778(演劇・映画>映画)
- 目次
- 「道」との奇妙な出合い / 「ベン・ハー」は大きくなかった / ボンド、ジェームズ・ボンド (ほか)
- 評価
- ★★★
古今東西映画エッセイ。「アラン・ドロンとはぼくのことだった」とか映画とともにあった青春を、その喜びを語る。ビリー・ワイルダーがよいだのあの作品はイマイチだの実にシンプルな「映画ファン」という立ち位置。
『バスが来ない』

- 発行
- 1994年2月 徳間書店 235頁 絶版 購入
- 発行
- 1997年5月 徳間文庫 254頁 520円 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- バスが来ない / 私の利溺書 / お通知表 (ほか)
- 評価
- ★★★
そうなんだよねぇ、わかるわかる。と納得ぜめにする短編集。表題作のバスを待つムードもそのとおりだし。「マイルド・ライト・スペシャル」は煙草を吸う人間なら大きく頷くところだ。「お通知表」も現実だろ、これ。
『青山物語1974 スニーカーと文庫本』

- 発行
- 1994年5月 光文社 272頁 絶版 購入
- 発行
- 1995年8月 光文社文庫 285頁 520円 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- 第一章 三年目 / 第二章 スプーン曲げ / 第三章 SFコンテスト (ほか)
- 評価
- ★★★
自伝的会社生活の長編第二部だ。ファッション研究の小さな会社で着実に実績を積み、事実上ナンバー2となってしまった3年目。恋をする余裕も生まれ、作家への意欲もますます増進。ノスタルジックな時代分析でもある。
『電脳兄弟のパソコン放浪記』

- 発行
- 1994年5月 朝日新聞社 215頁 絶版 購入
- 発行
- 1997年12月 光文社文庫(『パソコン・マスターへの道 電脳兄弟のパソコン放浪記』と改題) 263頁 絶版 購入
- 共著
- 共著:清水幸範
- NDC
- 007(総記>情報科学)
- 目次
- パソコン・マスターへの道 / ポケット・コンピュータ / ワープロと私 (ほか)
- 評価
- ★★★
機械音痴な兄(義範)に弟(幸範)が指導するパソコン克服エッセイ。だが古い。MS-DOSでプログラミングなのだ。文庫版での付記でWindows95の登場で状況は変わってしまったとあるがそれも古い。パソコンの進化は速いね。
『戦時下動物活用法』

- 発行
- 1994年6月 実業之日本社 241頁 絶版 購入
- 発行
- 1997年7月 新潮文庫 254頁 絶版 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- 空腹姫 / ダイヤの花見 / 平成×年竹林館占 (ほか)
- 評価
- ★★★
自覚的パスティーシュ短編集。厳しい戦争下にあっては犬猫トカゲに至るまで有効に活用しませう。という表題作は、動物愛護協会から苦情は来ないのだろうか?と心配するほど著者には珍しくブラックな味わいのものだ。
『似ッ非イ教室』

- 発行
- 1994年7月 講談社 293頁 絶版 購入
- 発行
- 1997年7月 講談社文庫 304頁 絶版 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- 単数と複数 / インスタントの野沢菜 / 忠犬ハム公 (ほか)
- 評価
- ★★★
ややこしいことをやる人だ。これはエッセイという形態を模倣したパスティーシュ小説集である。パソコンが苦手なんです、とか、セントニベアでのんびりしている、とか読後感は完全にエッセイ集なのだ。まぎらわしい。
『袖すりあうも他生の縁』

- 発行
- 1994年7月 角川書店 245頁 絶版 購入
- 発行
- 1997年7月 角川文庫 260頁 絶版 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- 仄聞 / まだ見ぬ君に / 常連 (ほか)
- 評価
- ★★★
噂が伝わってくる程度の薄い関係から文通相手、友人、同僚、兄弟など人間の結びつきの様々を切り取った短編集。親友に借金を頼まれ、その友情がここで終わることを確認しながらそれでもお金を貸したいと思う男に涙。
『おもしろくても理科』

- 発行
- 1994年10月 講談社 253頁 絶版 購入
- 発行
- 1998年3月 講談社文庫 258頁 490円 購入
- 共著
- え:西原理恵子
- NDC
- 404(自然科学>論文集 評論集 講演集)
- 目次
- 慣性の法則 / 時間よ止まれ / 理科の実験 (ほか)
- 評価
- ★★★★
西原とコンビを組んだシリーズ第一作。理科について「こんなに楽しいんですよ」と伝えんとする清水博士に「おっさん何言ってんのか分かんねーぞコラ」と荒れる西原の漫画はクセになる。そもそも相対性理論が無理目。
『催眠術師』

- 発行
- 1994年11月 ベネッセコーポレーション 259頁 絶版 購入
- 発行
- 1996年12月 福武文庫 248頁 絶版 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- 催眠術師
- 評価
- ★★★★
催眠療法、カルト、多重人格、トラウマなど心理分野を掘り下げたシリアス長編。いわば流行り物だけれどもしっかりと勉強をしてきちんと伝えようという姿勢が印象的だ。特に突発的逆行催眠から終末への流れは美しい。
『笑説 大名古屋語辞典 (でゃあなごやごじてん)』

- 発行
- 1994年11月 学習研究社 213頁 絶版 購入
- 発行
- 1998年3月 角川文庫 272頁 品切 購入
- 共著
- 画:なかむら治彦
- NDC
- 818(日本語>方言 訛語)
- 目次
- 大名古屋語辞典
- 評価
- ★★★
名古屋語の事典。「あんばよう」とか「ほかる」とか見出し語があり、解説がある。デビュー当時から名古屋言葉を武器に闘ってきた作家としては当然やるべき仕事だろうな。併載の漫画と合っているといえば合っている。