『花の掟』

- 発行
- 1967年1月 理論社 208頁 絶版 購入
- 発行
- 1982年9月 講談社文庫(数編を追加『ぺ』と改題) 253頁 絶版 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- 花の掟
- 評価
- ★★★
ショートショート集。散文詩とも言える。どれも小さな狂気を隠し持っている。いや隠し持つどころではなくこれらの作品は狂気へ至るベスト・ウェイとも思える。心の様々な形状と著者の持つ暗闇に戦慄しておけばよい。
『旅』

- 発行
- 1968年11月 求龍堂 26頁 絶版 購入
- 発行
- 1995年2月 思潮社 179頁 2447円 購入
- 発行
- 1995年11月 求龍堂(新装版) 88頁 3975円 購入
- 共著
- 画:香月泰男
- NDC
- 911(日本文学>詩歌)
- 目次
- 鳥羽1 / 鳥羽2 / 鳥羽3 (ほか)
- 評価
- ★★★★★
「何ひとつ書く事はない」から始まる現代詩の記念碑。詩へのまた自身への懐疑が抒情的にやわらかに響く。「鳥羽」「旅」「anonym」の連作からなる沈黙に満ちた代表作。思潮社版は英訳や対談などが入った別冊が付く。
『うつむく青年』

- 発行
- 1971年9月 サンリオ 120頁 絶版 購入
- 発行
- 1989年10月 サンリオ(新装版) 120頁 1223円 購入
- NDC
- 911(日本文学>詩歌)
- 目次
- 聞こえるか / うつむく青年 / 幻の村 (ほか)
- 評価
- ★★★★
有名な「東京バラード」収録されていることに尽きるのだが、彼の詩集から言えば振り幅は少ない。後悔・羞恥・軽蔑・嫉妬・憐愍の「五つの感情」でさえ感情的では一切ないのだから。それだけ落ちついた詩集と言える。
『散文』

- 発行
- 1972年11月 晶文社 286頁 1733円 購入
- 発行
- 1998年1月 講談社+α文庫 393頁 絶版 購入
- NDC
- 914(日本文学>評論 エッセイ 随筆)
- 目次
- 第一章 思う / 第二章 見る / 第三章 聴く (ほか)
- 評価
- ★★★
初期の散文集。若者について、読書について、映画についてなど思うところを語り、書くことの意義について真摯に問う。『旅』の出だし「何ひとつ書く事はない」への謎解きもある。その他紀行文的旅の章などいろいろ。
『空に小鳥がいなくなった日』

- 発行
- 1974年1月 サンリオ 141頁 絶版 購入
- 発行
- 1990年3月 サンリオ(新装版) 141頁 1325円 購入
- NDC
- 911(日本文学>詩歌)
- 目次
- 朝のかたち / 男と女 / 父の歌 (ほか)
- 評価
- ★★★
何気ない風景のなかそぞろ歩いているような詩集。表題となった詩に環境破壊への怒りを読み取っても意味がない。「人はそれ故にこんなにも/ひとりひとりだ」と落ちた言葉を拾う時、人は自分が偏在することに気づく。
『谷川俊太郎の33の質問』

- 発行
- 1975年8月 出帆新社 317頁 絶版 購入
- 発行
- 1986年3月 ちくま文庫 302頁 絶版 購入
- NDC
- 914(日本文学>評論 エッセイ 随筆)
- 目次
- 武満徹と / 粟津潔と / 吉増剛造と (ほか)
- 評価
- ★★★★
著者の質問に相手が答える形の公開対談。「金、銀、鉄、アルミニウムのうち、もっとも好きなのは何ですか?」などその質問がいかしている。答えるのは武満徹、吉増剛造、大岡信などで、リラックスした対話が楽しい。
『夜中に台所でぼくはきみに話しかけたかった』

- 発行
- 1975年9月 青土社 83頁 1050円 購入
- NDC
- 911(日本文学>詩歌)
- 目次
- 芝生 / 夜中に台所でぼくはきみに話しかけたかった / 一九六五年八月十二日木曜日 (ほか)
- 評価
- ★★★
走り書きのメモをもとに詩を読むライブを開き、その後活字化された「音読された詩」。彼の詩は常に言葉の響きを考え精密に織り込まれているが、やはり抜群。日本を代表する言葉の錬金術師、その自在な言語感を聞け。
『そのほかに』

- 発行
- 1979年11月 集英社 125頁 1785円 購入
- NDC
- 911(日本文学>詩歌)
- 目次
- 便り / なくしもの / たんす (ほか)
- 評価
- ★★★
ちょっとバランスを欠いているかもしれない。突如写真に寄せる部分で重くなってしまうし、セクシャルな詩はそれだけで突出するからね。スタイルを考える詩が多めながら言葉を真摯に届けようとする誠実さは著者的だ。
『アルファベット26講』

- 発行
- 1981年6月 出帆新社 166頁 絶版 購入
- 発行
- 1986年8月 中公文庫 167頁 絶版 購入
- NDC
- 914(日本文学>評論 エッセイ 随筆)
- 目次
- A animal / B boo / C chair (ほか)
- 評価
- ★★★
Aはanimal、Bはbooなどとアルファベットから連想されるものをテーマにした26のエッセイ。どうしたら詩人になれるのだろうという問いとか。Sのsexは納得として、Xのxanthochroiなんて苦しい上に意味も知りませんが。
『ナンセンス・カタログ』

- 発行
- 1982年6月 大和書房 156頁 絶版 購入
- 発行
- 1992年3月 ちくま文庫 308頁 絶版 購入
- 共著
- 共著:和田誠
- NDC
- 917(日本文学>蔵言 アフォリズム 寸言)
- 目次
- 青空 / あとがき / あな (ほか)
- 評価
- ★★★
短いエッセイ。0から5まで数字というものをそれぞれ考えてみるとか各回にお題があり、「普段あまり考えたことがない言葉だけれど、ちょっと突き詰めてみよう」という感じか。和田誠のイラストが広げるムードもいい。
『ONCE ワンス』

- 発行
- 1982年8月 出帆新社 337頁 絶版 購入
- 発行
- 1996年1月 集英社文庫 190頁 390円 購入
- NDC
- 914(日本文学>評論 エッセイ 随筆)
- 目次
- ONCE impressions / 十代のノートから memories / 歌 songs (ほか)
- 評価
- ★★★
日記に刻まれた詩人の10代20代。自己分析とアフォリズムと習作のような詩。早熟で未熟な若者はすでに天才的な言葉を吐きながら青春時代を足掻いている。こんな生の思索を公にする勇気はちょっとすごいのではないか。
『日々の地図』

- 発行
- 1982年11月 集英社 105頁 1785円 購入
- NDC
- 911(日本文学>詩歌)
- 目次
- 神田讃歌 / 新宿哀歌 / 遠近法 (ほか)
- 評価
- ★★★★
「神田讃歌」「新宿哀歌」から流れる詩集。世界への接点という希望はまだ捨てるほどじゃない。地図を片手に。「見るために」のような柔らかな感傷もいいけれど、「ボタンの一押し」でのトーンが、個人的に好きです。
『手紙』

- 発行
- 1984年1月 集英社 94頁 1785円 購入
- NDC
- 911(日本文学>詩歌)
- 目次
- 時 / 手紙 / あなた (ほか)
- 評価
- ★★★
詩集。表題作の痛みはささやかな幸せとともにいつもそばにいる。生きることの恒常的痛みだね。アフォリズム的な「私の女性論」も面白い。「あなたを単純と考えるぼくの複雑/ぼくを複雑と考えるあなたの単純」だと。
『日本語のカタログ』

- 発行
- 1984年11月 思潮社 160頁 絶版 購入
- NDC
- 911(日本文学>詩歌)
- 目次
- 日本語のカタログ / アルカディアのための覚書(部分) / 彼のプログラム (ほか)
- 評価
- ★★★★★
世の中にあるものはすべからく詩的であるというカタログ。日常の様々な断片が「これだって詩だよ」と並べられている。日本語への絶大な信頼と裏返しの不信が叩き売られている。悪意とも思えるナンセンスが肌に痛い。
『入場料八八〇円ドリンクつき』

- 発行
- 1984年11月 白泉社 170頁 絶版 購入
- 発行
- 1995年6月 集英社文庫(『入場料四四〇円ドリンクつき』と改題) 184頁 絶版 購入
- 共著
- 共著:佐野洋子
- NDC
- 914(日本文学>評論 エッセイ 随筆)
- 目次
- からだ大辞典 / 一幕劇 入場料八八〇円ドリンクつき / ただの身上相談 (ほか)
- 評価
- ★★★
夫婦による共作。それぞれに体の部分を定義する小さな詩、男と女の一幕劇、天地を創造する聖書がある。変幻自在な男女の時間軸たる議論劇がいい。「わたし、こういう風に死とか愛とかもてあそぶの嫌なんですけど。」
『詩めくり』

- 発行
- 1984年12月 マドラ出版 200頁 1325円 購入
- NDC
- 911(日本文学>詩歌)
- 目次
- 詩めくり
- 評価
- ★★★★
366個の詩が入った詩めくりカレンダーだ。季節感に溢れているわけでも、生きる指針がつまっているわけでもない奇妙な小品。出掛ける前に今日の詩を読んでいけば暗示にとりまかれているような不思議な1日になるかも。
『ことばを中心に』

- 発行
- 1985年5月 草思社 363頁 2940円 購入
- NDC
- 914(日本文学>評論 エッセイ 随筆)
- 目次
- 見る / 本 / 人 (ほか)
- 評価
- ★★★
言葉が中心のエッセイ集。書評や自作解説なども入っている。天性の言語感覚で切り取る世界観であり詩作論である重厚な一冊なのだが、あとがきに「(散文は)詩のように肩の力を抜いて書けない」とあって驚いたりする。
『理想的な朝の様子 続谷川俊太郎の33の質問』

- 発行
- 1986年2月 リブロポート 339頁 絶版 購入
- 発行
- 1993年6月 ちくま文庫(『谷川俊太郎の33の質問続』と改題) 360頁 絶版 購入
- NDC
- 914(日本文学>評論 エッセイ 随筆)
- 目次
- 手塚真と / 野田秀樹と / 伊藤比呂美と (ほか)
- 評価
- ★★★
ライブによる質問対談第二弾。「自信をもって扱える道具をひとつあげて下さい」という問いに「これはやっぱりいっちゃいけないのかな。ホントは言葉っていいたいんですけどね」と答える高橋源一郎。ほか川崎徹など。
『詩を贈ろうとすることは』

- 発行
- 1991年5月 集英社 102頁 1785円 購入
- NDC
- 911(日本文学>詩歌)
- 目次
- 飢えと本 / 瀬戸大橋に寄せる / 詩を贈ることについて (ほか)
- 評価
- ★★★
恐らくはこの詩集の中では生活するという意味以上の思索はしていない。暮しそのものがまず詩なのだ。なにも心に潜ることばかりが能じゃない。「詩を贈ろうとすることは/空気を贈ろうとするのに似ている」のだから。