『壜の中のメッセージ』

- 発行
- 1981年3月 角川書店 243頁 絶版 購入
- 発行
- 1985年3月 角川文庫 252頁 絶版 購入
- 発行
- 2003年10月 新風舎文庫 245頁 515円 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- 青い空との別れ / 壜の中のメッセージ / 八月のトライアングル (ほか)
- 評価
- ★★★
ロック評論家であるDJのもとに、自殺志願の女の子からポリスのリクエストカードが届く。ストリート上の若い群像を描く長編。ストーンズやスプリングスティーンなど「ロックとともにある青春」のいきいきとした賛歌。
『鏡の中のガラスの船』

- 発行
- 1981年3月 講談社 237頁 絶版 購入
- 発行
- 1987年3月 講談社文庫 222頁 絶版 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- 鏡の中のガラスの船 / 湖に堕ちた流星
- 評価
- ★★★★
大学闘争の祝祭を描いたデビュー作。リンチ殺人、機動隊との衝突、事件の渦中にいながら主人公は何もしない。ただ見つめるだけだ。ただ遊園地へと逃げ込むだけだ。「遅れてきた世代」の無気力感が充満する時代考証。
『今日も、ロック・ステディ』

- 発行
- 1981年7月 冬樹社 226頁 絶版 購入
- 発行
- 1989年2月 講談社文庫 228頁 絶版 購入
- NDC
- 764(音楽・舞踊>器楽合奏)
- 目次
- ローリング・ストーンズ / 今だからこそブルースについて / ジョン・レノン (ほか)
- 評価
- ★★★
ストーンズにジョン・レノン、ツェッペリン、ピストルズなどを論じる音楽評論。作家として最初期にあって、言ってよければ平均的なロック雑誌コラムである。ロックは死んだって言われても生活の必需品であるようだ。
『さよならの挨拶を』

- 発行
- 1981年11月 中央公論新社 217頁 絶版 購入
- 発行
- 1989年1月 角川文庫 220頁 絶版 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- さよならの挨拶を
- 評価
- ★★★★★
トルエン中毒の少年。学校をドロップアウトして荒れ冷えた家庭の隅でシンナーを吸う。社会も人間も大嫌いだけれど一人ぼっちにはなりたくない。ラストシーンも含めて一切救いがない長編で、ただ絶望せよと言うのか?
『窓にのこった風』

- 発行
- 1982年6月 中央公論新社 220頁 絶版 購入
- 発行
- 1989年6月 角川文庫 215頁 絶版 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- 窓にのこった風
- 評価
- ★★★★★
なぜか村上春樹に似ていると感じた長編。アトリエに残された作品を手掛かりに、突然消えてしまった妻を捜す。「閉塞感」とそこから出ようとする衝動を感じさせる、内省的ストーリー。彼の作品では珍しく文学臭濃厚。
『パーク・アベニューの孤独』

- 発行
- 1983年3月 角川書店 228頁 絶版 購入
- 発行
- 1985年1月 角川文庫 279頁 絶版 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- 第一章 サテン・ドールたち / 第二章 ミスター、もう一度握手を / 第三章 雪の日のソーダ水 (ほか)
- 評価
- ★★★
ニューヨークで暮らす男。都会の憂鬱ってやつの長編。娼婦にドラッグにビート詩人、自殺する酔っ払いと舞台装置には申し分ない。ウエットなエピソードも多いが放浪者の視線はいつも渇いている。孤独、確かに孤独だ。
『サンタのいる空』

- 発行
- 1983年7月 中央公論新社 204頁 絶版 購入
- 発行
- 1990年11月 角川文庫 232頁 絶版 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- 花火 / サンタのいる空 / 新しいノート (ほか)
- 評価
- ★★★
皮膜から溶け出すように拡散する自意識の短編集。すでに終わってしまった愛の物語を中心に、世界に受け入れられない孤独感が充満する。スプレーから吐き出される赤は、関係を呪う血糊のようにこびりついて離れない。
『綺羅星』

- 発行
- 1983年9月 河出書房新社 233頁 絶版 購入
- 発行
- 1988年4月 集英社文庫 250頁 絶版 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- 綺羅星 / 月夜野の風 / 四季(春 川の流れ/夏 少年/秋 羚羊/冬 雪の朝)
- 評価
- ★★★★★
無害な版画を量産し続ける永田。あの頃の煌きはどこへ行ったのか。尊敬し、憎悪した永田はもういないのか。生きるためこの絶望の正体を知らなければ。永田の影として激情の炎となる主人公が痛々しい表題作ほかニ編。
『みんな十九歳だった』

- 発行
- 1984年2月 PHP研究所Essaybooks 258頁 絶版 購入
- 発行
- 1986年10月 講談社文庫(2編追加) 280頁 絶版 購入
- NDC
- 914(日本文学>評論 エッセイ 随筆)
- 目次
- ミック・ジャガーも中原中也もマイルス・デイビスもみんな十九歳だった / ブラディ・ジャマイカへ、もう一歩 / エアプレインに乗って、世界のルーディに会いに行きたい (ほか)
- 評価
- ★★★
ミック・ジャガーも中原中也もマイルス・デイビスもみんな十九歳だった、という不良少年達のエッセイ。ロック賛歌と文芸時評が主体で、文芸では金井美恵子や高橋源一郎なんかが。いかがわしくイノセントな19歳の頃。
『ライダーズ・ハイ』

- 発行
- 1984年5月 中央公論新社 261頁 絶版 購入
- 発行
- 1987年2月 角川文庫 225頁 絶版 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- 花束を抱えて君に / ライダーズ・ハイ / 陽光と風のエリア (ほか)
- 評価
- ★★★★
記念碑的オートバイ小説集。ここではオートバイは小道具でも舞台装置でもなく主役だ。人間達は小さなことで争ったり落ちこんだりしているけれど(それは明確に脇役だ)、このマシンはいつでも熱く、どこまでもクール。
『五人十色』

- 発行
- 1984年6月 フィクション・インク 253頁 絶版
- 共著
- 共著:金井美恵子/橋本治/村上春樹/村上龍
- NDC
- 914(日本文学>評論 エッセイ 随筆)
- 目次
- 橋本治 / 村上春樹 / 村上龍 (ほか)
- 評価
- ★★★
金井美恵子、橋本治、村上春樹、村上龍、山川健一へのインタビュー集成。それぞれ勢いのある時期で、自信を固めつつある言葉が頼もしい。人選が僕好みだし。田中康夫などパートIIもあるそうだがそっちは読んでない。
『コーナーの向こう側へ』

- 発行
- 1984年7月 三推社 253頁 絶版 購入
- 発行
- 1987年9月 講談社文庫 233頁 絶版 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- 一章 レモンの日 / 二章 月の子供達 / 三章 ツイン・トリップ (ほか)
- 評価
- ★★★
「良く言えばクール、悪くいえば臆病」な男の長編オートバイ小説。バイク事故で男と女が出会う恋愛話。コーナーを駆ける乾いた風とは対照的に、バイクを降りると感傷的な人物造型。そのウェットさは嫌いじゃないが。
『水晶の夜』

- 発行
- 1984年10月 新潮社 284頁 絶版 購入
- 発行
- 1988年6月 集英社文庫 367頁 絶版 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- 第一章 彼女は夜が明ける前に / 第二章 エッジへ滑りはじめたぼくらの世界 / 第三章 星空の下で神について語る (ほか)
- 評価
- ★★★★
森が死のうとしている。美しい自然が終わろうとしている。森で暮らす主人公のもとへ届く召集令状。狂った世界なら拒否するだけだと彼は逃げのびる決意をする。終盤は銃撃戦もあるSF的長編。宗教の嘘も主題のひとつ。
『星とレゲエの島』

- 発行
- 1985年7月 角川文庫 242頁 絶版 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- ドレッドのライオン達 / 友よ、スタンダップ / ハーフ・ムーンの下で (ほか)
- 評価
- ★★★
『壜の中の〜』『パーク〜』と併せ3部作となる。著者自身が主人公に強く投影された長編の3部作だ。東京バビロンから逃げ出して楽園ジャマイカでラスタマンと過ごした日々。レゲエの律動が刻まれた平和で哀しい物語。
『マギー・メイによろしく』

- 発行
- 1985年9月 勁文社 221頁 絶版 購入
- 発行
- 1988年1月 講談社文庫 206頁 絶版 購入
- NDC
- 914(日本文学>評論 エッセイ 随筆)
- 目次
- わんぱく小僧達の恋愛学講座 / ストラグリン・ライターの快楽 / 時代の空気を読む (ほか)
- 評価
- ★★★
腕白小僧の恋愛学に書評、デビッド・ボウイやプリンスなどの音楽論を含む第二エッセイ集。すべて「論」であるが全体の構成バランスとしてはいい。ロックンロールという素養は著者のポテンシャルとして重要だろうな。
『サザンクロス物語』

- 発行
- 1985年10月 三推社/講談社 253頁 絶版 購入
- 発行
- 1988年3月 講談社文庫 264頁 絶版 購入
- NDC
- 913(日本文学>小説 物語)
- 目次
- プロローグ / 電話のベルが鳴り、そして…… / ビーチに建った黄色の家 (ほか)
- 評価
- ★★★★
人は死んで宇宙のカオスに戻る。別れた妻はスピリチュアルなコミューンを結成し、フリーメーソンが登場し、ぼくはオーストラリアの聖地エアーズロックへ導かれる。砂漠を疾走するオートバイと、巻きこまれ型の冒険。