夢の九州一周 第一部(2ページ)

旅行記

1995年8月16日(4日目) ここにあったのか?

朝、公園で顔を洗っているとホームレスのおっちゃんに「おはよう」と声を掛けられました。僕も野宿者らしくなってきたんでしょうか。日ごと、ぐっすり眠れるようになってきました。あるいは単に疲れがたまっているだけかもしれないけど。

長崎を出て佐世保へ、どこも見ずに公園で眠ってしまいました。しかも列車に遅れそうになり走ってしまい、さらに疲れたり。武雄温泉では老人ばかりの温泉に浸かり、吉野ヶ里から吉野ヶ里歴史公園へ。

遺跡はテーマパーク的に整備されています。家族連れが(お化け屋敷に入るように)竪穴式住居へ入ってゆく。ただプレハブの休憩所がいい味を出していました。「お荷物お預かりしましょうか? お茶いかがですか?」と親切この上ない。駅から遠いことが難点でした。バスもないし。

次は佐賀。佐賀城と佐嘉神社、松原神社だけ観光。いいかげん足が痛くてベンチで靴を脱ぐと靴ズレになっています。参ったなぁと思っていると、「祈らせてください」の兄ちゃんがやってきました。結構ですと言っているにもかかわらず祈り始めてしまう。祈りが始まってる! うろたえつつ、やめてくださいやめてくださいと言って祈る青年から逃げ出します。祈られたことなど一度もなかったのに、失敗しました。「あつかー、あつかねー」などと言いながら歩く女子高生の方言を聞いて気分転換。

唐津へと出る。公園で寝るのはもうお手のものです。

1995年8月17日(5日目) 唐津フリー

唐津の夕暮れ
唐津の夕暮れ

早朝の唐津の海。静かです。砂浜を歩いてゆくと唐津城が見えてきます。海に映えて美しい風景なのですが、どうにもこうにも眠い。昼頃まで再度眠る。起きてから天守閣へ。両側の砂浜が翼に見えることから舞鶴城とも呼ばれたそうですが、どうなのですか。次に曳山展示場。やはりこれはショーケース越しに眺めるだけじゃなくて、実際の唐津くんちを見てみたいですね。「盆や正月にも帰らない若者をも呼び戻す」そうだがそれも分かる気がします。楽しそうな祭。でも曳山ではわが故郷七尾のでか山が日本最大なのです!とこっそり自慢。

街を歩き回る。ついに西唐津まで歩いてしまいました。銭湯を発見するも休み。しかし、なぜ銭湯というものはこうもわかりづらい場所にあるんでしょうか。港を見て唐津へ戻る。昨日と同じ公園で眠る。公園の前に女性占い師が座っていて酔っ払い相手に「占って行きませんか」と呼びかけているのを聞きながら、眠りに落ちます。

1995年8月18日(6日目) 柳川と言えばウナギ

柳川
柳川

すっかり気軽な銭湯代わりに使っている二日市温泉へ。おっさんに「焼けてるねー」と言われました。そう言われれば腕と顔だけが他の部位より明らかに黒い。旅行中だと言うと「博多の屋台には行った?」と彼。「いや、屋台は行ってないですね」「だめだよ、屋台で酒のまなきゃ、博多のよさはわからんもん」。そうかもしれません。でもあんまりお金がないんです。コインランドリ-で洗濯し、柳川へ。

ウナギで有名な柳川はなんだか涼やかで好印象。柳に水路。川下りこそしなかったものの、のんびりと歩きました。道に迷いながら。もちろんウナギも食べましたよ。

久留米へ向かおうと大牟田へ出ると、脱線事故とかで鹿児島本線上り下りとも大幅に遅れていました。なんとか久留米へ着いて、街を見て回って、二日市へ行こうと(またかい)すると列車のダイヤの乱れは最高潮に達していて。ホームで30分くらい待って、列車で1時間半もかかりました。ほとんどの銭湯は閉まっていて、民宿の湯になんとか飛びこめました。そうそう、久留米はチェッカーズの出身地ですが、チェッカーズの曲を大音量で流している家がありました。家族か?

夜は鳥栖に行って、バス停ベンチで眠ります。

1995年8月19日(7日目) 湯の国、湯布院

湯布院
湯布院

久大本線に乗って大分県に入り、天領水の里、日田へ。大原八幡宮、広瀬史料館、月隈公園と見て歩く。古い町並みです。玖珠町は豊後森駅、列車待ちで下車。ゲーセンで過ごす。で、湯布院へ。

湯布院。温泉名としては湯布院ということが多く、駅名・町名としては由布院だ。どっちでもいいんですけど。湯布院は若い女の子の比率が高いなぁと思いました。温泉と美術の町だから、でしょうか。自然に恵まれたいいところです。

美術館を2つ見ました。由布院美術館と、空想の森美術館、どちらも楽しめました。由布院美術館では来場者に葉書大の紙に自由に絵を描かせるスペースがあって、いいものは壁に張り出されています。当然僕も描くよ。色鉛筆で、湯布院の山並みに映える裸婦像を描く。

雨が降り出したのでお寺の山門で少々雨宿りしたあと、共同湯「下ん湯」へ。夕立に濡れた服を着替えるついでに。ここは混浴の半露天風呂?で、広くはないが味のあるものでした。

大分へ出て公園で寝る。「おい、あんた! そこのあんただよ!」と遠くから叫んでいる人がいる。僕のことですか? 寝たふりをしておきましょう。(了) >>第二部

このページへのコメント