堀江敏幸

堀江敏幸プロフィール&ガイド

堀江敏幸(ほりえとしゆき)―1964年生まれ(60歳)。岐阜県多治見市出身。小説家、フランス文学者。

1994年、フランス留学経験を随筆風に綴った『郊外へ』を白水社の雑誌『ふらんす』に連載、以後作家活動。

1999年『おぱらばん』で第12回三島由紀夫賞、2001年「熊の敷石」で第124回芥川賞、2003年「スタンス・ドット」(『雪沼とその周辺』に所収)で第29回川端康成文学賞、2004年『雪沼とその周辺』で第40回谷崎潤一郎賞および第8回木山捷平文学賞、2005年『河岸忘日抄』で第57回読売文学賞(小説賞)、2009年『正弦曲線』で第61回読売文学賞(随筆・紀行賞)、2012年『なずな』で第23回伊藤整文学賞、2016年『その姿の消し方』で第69回野間文芸賞受賞。

関連作家・似てるかも作家:小川洋子 古井由吉 柴崎友香 多和田葉子 角田光代 川上弘美 島田雅彦 奥泉光 山田詠美 宮本輝

堀江敏幸おすすめ本ベスト

  1. 『熊の敷石』表紙
    仕事でやってきたフランスで旧友と再会しすれ違う。主人公が痛切に感じることになる異文化コミュニケーションの難しさ、という主題はさておいて、全体を覆う流麗な文章に身を任せても。上品で上質な読後感の純文学。
    文学(小説)

堀江敏幸レビュー一覧(4冊)

  1. 『河岸忘日抄』表紙
    異国の河岸に係留された船のなか、静かなる隠遁。厭世風に読書して流れてゆく時間。郵便配達人との会話も老人の死も風景画みたいに淡い。思索を続けながら英気を養うような束の間の休息? 穏やかな気持になれる本。
    文学(小説)
  2. 『雪沼とその周辺』表紙
    「雪沼」という静かな田舎町に暮らす人々を描いた連作短編集。店を閉める日のボーリング場経営者が、ピンの倒れる音に耳をすます。なんて読者も思わず息を詰めちゃうような、静謐で美しい空気感が満ちている作品だ。
    文学(小説)

堀江敏幸の新刊・近刊

  • 堀江敏幸『中継地にて : 回送電車Ⅵ』表紙
    堀江敏幸
    2023-10-23
    中央公論新社 単行本
    注文に応じて生み出された52篇の小さくて大きな世界。変わったことも変わらないことも実感する、回送電車11年ぶりの発車オーライ
  • 大竹利絵子『Hanako』表紙
    大竹利絵子
    2023-02-28
    torch press
    2006年から2022年の最新作まで、大竹作品の変遷を辿る木彫作品集。
  • 堀江敏幸『書かれる手』表紙
    堀江敏幸
    2022-09-12
    講談社 講談社文芸文庫
    書かれる手 幻視された横道 端正なエロス 脱走という方途 気鬱の子午線 フィリップ・マーロウを訪ねたチェスの名人 二人きりの孤独 濃密な淡彩...