2003年7~9月

近況報告

映画をめぐる冒険

春樹の『映画をめぐる冒険』。レア本です。春樹コンプリートを目指してる人はたいていこいつか『ウォーク・ドント・ラン』あたりが手に入らず苦労するはずです。僕もずっと見つけられなくて、ついに人からもらうということで読めました。

内容は普通に映画評論なので、僕なんかあまり映画好きなほうでもないんで、「ああ春樹の文章だなぁ」と思うだけしかないわけですけども。いわゆるコレクターじゃなくっても、好きな作家の本を1冊でも多く読めれば嬉しいものなんですよねぇ。しみじみ。

キぐるみのキはキテレツのキ

D[di:]の『キぐるみ』、昨年の作品ですけれども、今頃5つ星つけておきました。河出の雑誌「文藝」で連載時、たまたま立ち読みで手にとって「なんじゃこりゃ」と驚愕したイロモノなんでありますな。

コミックと小説の融合ということを著者も明確に狙っていて、期待どおりの効果をあげています。言葉でしか表現できないこと、絵でしか表現できないことがそれぞれにあるはずだというなんとも謙虚で豪胆な造り。漫画のコマ割りがしてあって、文字しか入ってない、絵のないコマが大量にあるというか、そんな感じなんですわ、手に取って確かめてみてとしか言えないのですが。

実のところ、この絵柄は好きじゃないんです。全体的に退廃好きの少女なテイストで、「こんなお話書きたがる子っているよね」って内容なんですけどね。

でもこの実験的手法にとどまらず、地獄巡りのような観念的世界観と同時に、しっかり現実的な視線を提供してる底力ゆえに評価いたします。地方から東京に出てきて、何するでもなくぶらぶらと暮らしてる人には「痛たた」と思う部分もあるんじゃないかな。私は出始めた腹をさすりながら「痛たた」と思いましたよ。

戦国を生きる。

妖怪を退治しながら合戦に向け体を鍛えている芝田です。お久しぶりです。戦国時代に生きっぱなしでご迷惑おかけしております。「信長の野望online」というPlayStation2のオンラインRPGをやってるわけです。昨年の今頃はFinalFantasyXIだったわけなんですが、そこからの通算で、オンラインゲームにかなりの時間を費やして、人生棒に振ってますね。

と、そればっかりじゃアレなので、罪滅ぼし的に「信長の野望フェア」というフェアを書店のほうで開設しておきます。

読み終わってレビューしていない本が30冊を越えてきまして、あーとかうーとか言いながらそのまま積みっぱなし。

生きてますよという報告のみ、なわけですが小更新として。「更新されてるかな?」と見に来てくださる人の期待を裏切り続けてますが、ご容赦ください。サイト開設5周年記念とか、トップページのアクセスカウンターが10万を突破した記念とか、騒ぐべきこともあったはずなのにさっぱり更新しやがらねぇって、ご勘弁を。もうすぐ戻るはずです、来週の合戦が終わったら。