現代文学100字レビュー

ピックアップレビュー

  • 『ダリア』表紙
    生と死が重なる場所で、欲望の地肌を舐め上げる悪魔的な青年ダリア。幻想小説風の連作で、異人によって変容させられてゆく家族を描く。若い頃の作品のような勢いと熟成した手管を楽しめる。娘視点の章が淫靡でよい。
    文学(小説)
  • 『夫婦茶碗』表紙
    相変わらずのダメ人間だ。ペンキを塗ったり卵を並べ替えたりメルヘンに溺れたりして激しく堕落してゆく。夢がこわれました。とにかく読むのが楽しい。この文体のまま切実な哀しみさえ表現しきった「人間の屑」併録。
    文学(小説)
  • 『西原理恵子の人生画力対決 3』表紙
    理論社民事再生手続きの衝撃が侵食してて画力どころじゃなくなってる(から面白い)ところもあるが、総体としてはマンネリが来てるか。福本伸行のサーファーな「ベルバラ・オスカル」には惚れました。鼻のステッチ…。
    芸術・美術
  • 『ガダラの豚』表紙
    呪術の秘密を求めてアフリカへ。オカルトとトリックの狭間で、虚実半ばする危うさに面白みがあると思うのだが、後半変にスペクタクルアクションへと展開してしまうのが残念。純粋に呪術に迫ったほうが絶対いいって。
    文学(小説)
  • 『徒然王子 第2部』表紙
    テツヒト王子の歴史巡り。縄文期から源平、戦国、江戸時代まで四つの前世を生き直す。「何度生まれ変わってもあなたと出逢う」という情緒色が強くなって、この国を憂うるモードも忘れがちだけどロマンチックで良い。
    文学(小説)

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