現代文学100字レビュー
ピックアップレビュー
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パソコンゲームが現実に侵食する。呪いを解き明かさなければ死んでしまう。子供達のネットワークを噂が飛び交い、大人達の無理解をよそに闘いが始まる。全体を死のイメージが覆うひやりとした質感。未だ新鮮な物語。文学(小説)
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著者のサイト「村上朝日堂」をCD-ROM化した第二弾。各国で訳された村上本の表紙画像一覧は初公開企画だし検索システムも完備でサイト読みきってる人にも保存版的価値。なにより今回も安西水丸との生声対談が楽しい。文学(エッセイ)
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説明が難しいのだが、徐々に完成してゆくイラストレーションの途中過程を並べ、それに物語あるいは詩をつけている。共同作業としてのコマ送り的テキスト。コンセプトメーカーとしての遊び心縦横無尽。ああ説明不能。文学(小説)
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狂騒的で祝祭的な二百回忌。輪郭のぼんやりとした者たちが正体を現さないまま飛び回る、もどかしい夢のリフレイン。カラフルな細部もなんか読むそばから全部こぼれてって記憶には色も残らないという読書体験をした。文学(小説)
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『ラブ&ポップ』な頃の女子高生インタビュー集。一人一人が違うんだ、女子高生とひとくくりになんてできないという龍的主張がありながらも、頁を繰るごとに全員同じに見えてくるという不思議。売春とブランドと夢。文学(エッセイ)