現代文学100字レビュー

ピックアップレビュー

  • 『17―Seventeen』表紙
    自由を求め、愛を求め、校則ばかりの教室からはみだした17歳の想い。つまり完全に尾崎豊路線で、一部熱狂的に支持された。実際、月刊カドカワで対談などもしている。ドロップアウトは甘えだということも知りながら。
    文学(小説)
  • 『誰かが手を、握っているような気がしてならない』表紙
    もちろん意図的な仕掛けなんだけど、話者が急に変わって驚かされることがたびたび。そんな語りの問題を考えたら当然出てくる「神視点」が主人公として実体化してたりもして、小説実験ながらコミカル味が心地よいよ。
    文学(小説)
  • 『アンテナ』表紙
    妹が突然消える。その不条理さから身を守るために、母は宗教へ、弟は精神の彼岸へ。そして僕は、僕なりの方法で妹を葬らねばならない。臨床哲学のクールな長編。時代の嗅ぎ分け方も、無駄のない文章も、全部正解だ。
    文学(小説)
  • 『星々の悲しみ』表紙
    夭折した画家の絵を盗んでからそいつに囚われてゆく表題作ほか。皆はっきり自分の行く末を意識した登場人物ばかりだけど死に至る病、あるいは蝶を追う病がため? そこから出るためにもっともがけよと焦れてみたり。
    文学(小説)
  • 『ドン・キホーテのロンドン』表紙
    やはり彼はエッセイがうまい。断定口調でぐいぐい引っ張る。これは「演劇の勉強」のためにロンドンに渡った著者による演劇論であると同時に比較文化論でもある。なんて大上段に構えることなく笑いの要素もたっぷり。
    文学(エッセイ)

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