大江健三郎『読む行為』
書誌情報
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読む行為2023-09-26岩波書店 新装版 大江健三郎同時代論集 5生まれ育った森を出た著者は、活字の暗闇の向こうに、個の/われらの「狂気を生き延びる道」を手探る。生まれ育った森の奥の谷間を出た著者は、真の言葉と存在の根を奪われる。そして自らの死の想念に悩み、核に脅かされる人間全体を考える。この二重の危機をいかに乗り越えるか──活字の暗闇の向こうに手探る、個としての/われらの「狂気を生き延びる道」。現実世界での生き方と書物を読むこととを重ね、告白的に語った「自己史」。