ポール・オースター『鍵のかかった部屋』
書誌情報
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鍵のかかった部屋2007-07IBCパブリッシング ラダーシリーズある日「僕」は1通の手紙を受け取った。そこには「ファンショーがいなくなってしまった」と書かれていた。突然「僕」は幼いころの記憶を呼び戻す。当時、誰よりも「僕」に近くて遠い存在だったファンショー。彼と「僕」との関係は、ただの親友以上のものだった。その後ファンショーの残した著作を世に出す任を負った「僕」は、ファンショーを追ううちに、次第に自分自身の存在にゆらぎを感じ始める。ポール・オースターのニューヨーク三部作を締めくくる最後の1篇。