友部正人『バス停に立ち宇宙船を待つ』

書誌情報

  • バス停に立ち宇宙船を待つばすていにたちうちゅうせんをまつ
    友部正人ともべまさと
    2015-03-25
    ナナロク社
    歌う詩人”友部正人、
    初めての完全書き下ろし詩集!

    「ニューヨークにいる間は、毎日のように詩を書いた」という著者の
    5年ぶりの新詩集です。35篇の新作詩とあとがきを収録。

    ブックデザインは大島依提亜。
    軽くて開きやすいPUR製本を採用。
    本文には、折ごとに異なる7種の紙を使用し、
    パラパラとめくると虹のような色の変化を楽しめます。
    側面は「三方金加工」でまぶしい金色に輝いています。

    ●友部正人詩集『バス停に立ち宇宙船を待つ』に寄せて

    大宮エリーさん、御徒町凧さん、滝口悠生さん、谷川俊太郎さん、銀杏BOYZ 峯田和伸さん、本谷有希子さん、森山直太朗さんから、本書へ言葉をいただきました。
    ぜひご覧ください。
    もちろん、詩集の間にも、そっと挟み込んでいますよ。

    生きていること自体が、苦しみだと
    昔の人は言った。
    私もそれに同感で、
    そことどう折り合いをつければいいのだろうと
    日々、悶々と苦しむのだけれど
    友部さんの詩を読むと、
    そこらへんのことを理解しつつも
    このように世界をみればいいのだよと
    このような音に耳を傾ければいいのだよと
    そっと、それとなく
    教えてくれているような気がする。
    友部さん、ありがとう。
    友部さんも苦しいんだね。
    そして、友部さんは、そこから
    逃げないで、向き合ってる。
    私たちのために。
    極楽浄土は、現世に、小さなところに
    隠れていることを、教えてくれている。
     ―大宮エリー(作家/演出家)


    昨日あなたが夢に出てきた
    夢の中であなたは歌を歌っていた
    途中少しMCをして
    人混みが嫌いだと言った
    それで僕はここが
    夢かもしれないと気がついた
     ―御徒町凧(詩人)


    言葉のまわりにギターの音がする。
    言葉は哀しみと遠い時間を引き連れたブルーズだ。
    世界に希望を見ることのできる目だ。
     ―滝口悠生(小説家)


    還暦を過ぎた今も、友部さんは初めて会った20代のころと変わらない。マンハッタンで会っても、杉並区で会っても同じ友部さん。歌も詩も本人そのもので、CONSTANTだから安心なんだけど、そこに時代の影が落ちているし、ウイットの日だまりもあるから退屈しない。
     ―谷川俊太郎(詩人)


    友部さんの詩は、僕の友達です。
    あいつはいつも、風に吹かれるように部屋へやって来て、ひとりぼっちの僕の隣りに座る。
    なんにも言わないでくれてありがとう。
     ―銀杏BOYZ 峯田和伸


    「宇宙への梯子」。私にとって友部さんの詩が、まさしく、そんな感じ。
     ―本谷有希子(作家/劇作家)


    友部さんの詩に触れる時、決まって僕は友部さんの声を真似て読む。最近結構似てきたんじゃないかなぁと思っている。
     ―森山直太朗(シンガーソングライター)

    敬称略、五十音順

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