松村映三/村上春樹『辺境・近境 写真篇』

- 評価
- 発行
- 1998/05 新潮社
- 種類
- 歴史
- 目次
- イースト・ハンプトン / からす島 / メキシコ (ほか)
写真がメインで、文章が少し。からす島にメキシコともとより多目的な旅であったから写真もそれぞれ「不揃いな薪」のように彩り豊かだ。モンゴルの不良にノモンハンの砲弾とか。虎の子を抱く村上のひきつり顔も素敵。
現代文学100字レビュー
松村映三(まつむらえいぞう)―1953年、東京都府中市出身。写真家。
写真がメインで、文章が少し。からす島にメキシコともとより多目的な旅であったから写真もそれぞれ「不揃いな薪」のように彩り豊かだ。モンゴルの不良にノモンハンの砲弾とか。虎の子を抱く村上のひきつり顔も素敵。
ギリシャ・アトスの修道院を訪ね、トルコの兵隊に空手を教える、じっくり腰を据えた紀行。それぞれに趣向は違って、ギリシャ編はやはり修道院的に厳格な空気を漂わせているし、トルコ編は埃っぽく温かい太陽の匂い。