醍醐寺、天龍寺に下鴨神社、京都寺社三昧

行程

[京都/京都、醍醐、嵐山] 京都は醍醐方面に嵐山・嵯峨野、下鴨神社とか。京都自体はもう何度目か忘れるほど行きましたが、嵐山は実はこれが初めて。
「醍醐寺、天龍寺に下鴨神社、京都寺社三昧」地図
1998-07-18
東京―京都―醍醐―京都
1998-07-19
京都―嵐山―京都
1998-07-20
京都―東京

旅行記

1998-07-18(1日目/土曜日)
醍醐を歩いて上醍醐まで山登り

勧修寺
勧修寺

夏の京都はあっついね。汗をふきふき、まずは小野方面へ

地下鉄東西線小野駅からパンを食べながら歩いて勧修寺。睡蓮が咲いています。パンフレットどおりの構図で撮ってみました。さすがに絵になります。周囲は芝生の広場となっているのですが、夏の芝生ってどうしてああも息苦しいんでしょうね?

随心院
随心院

さらに逆方向へ歩いて随心院。10円を入れると箱が開き、エサが水に落ちるカラクリです。学習を重ねた鯉たちは箱の下から離れようとしません。これを何かの比喩としてとらえることはたやすいのですが、やめておきます。

小野小町ゆかりの寺ということで、晩年の小町だという像が安置されています。ほかにも山のような恋文を埋めたという文塚や、やや濁った「化粧の井戸」もあります。

醍醐寺
醍醐寺

そのまま醍醐方面へ向かい、世界遺産、醍醐寺の五重塔。京都府では最古、日本でも3番目に古いものです。他に撮るものがなかったのでこの写真になったのですが、本当は三宝院(という塔頭)にある素晴らしい庭園を撮りたかったのです。しかし撮影禁止でした。時々ありますが、これは何故なんでしょう。絵画のように複製を額に入れておけばそれで満足、というようなものではないから、写真がどこかに載ったところで参拝客が減るわけでもないでしょうし。少なくとも我々のためを思った施策ではないようですね。

それとは別の話ですが、友人の友人が(といったらもう他人ですが)この寺で修行しているそうです。

女人堂
女人堂

醍醐寺は山頂と山麓に寺域が分かれています。一般には山頂のものは上醍醐寺と別扱いにするようですが。

さて、案内板を見ると「山頂・開山堂 約2.6K 徒歩60分」とあります。1時間は結構な山道ですね。このまま突き進みますか? 引き返しますか? 山頂まで登らねば醍醐寺へ行ったとは言えませんので、当然登りますよね。

上醍醐
上醍醐

山頂です。おめでとうございます。「徒歩60分」というのは金剛杖をついた婆さんタイムだろうとたかをくくっていたら50分かかってしまいました。日頃の運動不足をまざまざと感じます。

醍醐味の語源となった水が湧いています。

京都駅
京都駅

新しくなって1年が過ぎた京都駅ビル。周知のとおり、多くの反対意見を押しきった形ですが、僕は嫌いじゃありません。どうせ旧駅ビルだって町の景観を損ねていたんですから。そういう意味では長野駅のほうがショックです。善光寺の町に似合ういい駅舎だと思ってたんですが。

京都夜景
京都夜景

京都駅ビル屋上の展望台より眺める夜景。たいしておもしろくはないです。それを知ってか、カップルたちは夜景など見ちゃいません。だったらなんで展望台なんかにいるんだ!! 健全な若者なら街へしけこめ!!

1998-07-19(2日目/日曜日)
嵐山・嵯峨野を巡って

京福線
京福線

2日目は友人と回りました。実は初日もそのつもりだったのですが、「駅ビル伊勢丹の本屋で」待ち合わせたら伊勢丹に本屋はなかったという初歩的バカで出会えなかったんですね。

京福線北野白梅町駅より嵐山へ向かいます。電車を撮るときの気恥ずかしさは何故なんでしょうか。「そういうんじゃないんだ!」という言い訳がつねに心のヒットチャートNo.1。コンパクトなデジカメだからいいようなものの、一眼レフなんか構えた日にゃ穴があったら入りっぱなしです。

天龍寺
天龍寺

嵐山は天龍寺。いいですね。いい庭の前では言葉なんか必要ないですね。

庭の前に座ってしばし呆ける。

竹の道
竹の道

嵯峨野を代表する風景たる竹の道。天龍寺からトロッコ駅へ抜ける方向に伸びています。若い女性たちが嬌声をあげながら写真を撮っておりました。あまりに有名な景観だけに、嵯峨野に来る人はみな通るようですね。

付近は人力車が走っていて、いいなぁと思っていると、乗っていた女性客の「お兄さんいくつ?」という言葉をすれ違いざまに聞いて腰砕けてしまいました。風情を味わいたいのではなく、ただ筋肉質の男に身を任せたいだけだったんですね。

哲学猫
哲学猫

北へ抜けると嵯峨野エリア。常寂光寺へ。ここには哲学する猫がいました。さすが京都、猫までもが思索にふけります。思索にふけりながらも、撮られていることを意識した「モデル立ち」には脱帽です。というか専属のモデルだと思います。

落柿舎
落柿舎

落柿舎。作りものっぽいとはいえ、風情はあります。小さいので、建物くるっと回って2分で見終わってしまい困ります。俳人・向井去来が住んだということで、僕も一句詠みます。

「蓑笠と 蝉の香降りつむ 寂庵」

本気です。寂庵は「さびいおり」と読むこと。

渡月橋
渡月橋

嵯峨野を回って戻ってきた渡月橋。これはこれでいいんですが、ちょっと人が多すぎます。原宿風の京福嵐山駅前にもげんなりしますね。なんで嵐山まできてGLAYのタペストリーを買わねばならないんでしょうか。

ところで肖像権ってどっから発生するんですかね? 渡月橋の上の人々には案内していません。「営業行く言うて嵐山でさぼっとったんがバレてしもたやないか! どないしてくれんねん!」と訴えられたら僕、負けるんですかね?

円山公園
円山公園

嵐山・嵯峨野でもう少しゆっくり見て回りたかったのですが、友人どもがそうそうに飽きてきたということで、午後は京都市街のほうに戻って祗園に。ひとり旅のペース配分と違うので、友人と歩くのはなかなか慣れません。

というわけで円山公園にて抹茶ソフトなぞを食う。写真の二人と三人で回っております。

祗園
祗園

祗園らしい町並み。こういうところで食事などすると高いんですかね。

体験舞妓さん(祗園でのポートレート撮影)がいました。タクシーから降りる舞妓さんを遠巻きに取り囲む人々。性格がまがっているせいか、こういうイベントはくだらないと思うたちなのですが、見物人たちは色紙にサインでもねだりそうな勢いでしたね。

1998-07-20(3日目/月曜日・祝日)
糺ノ森で感じる森のエナジー

下鴨神社
下鴨神社

3日目はふたたびひとりに戻り、ぶらぶらと京都散策、下鴨へ。下鴨神社ではタキシードとウエディングドレスで写真撮影をしている集団に会いました。神社で撮るなら、和の装束で来てほしいですね。

糺ノ森
糺ノ森

下鴨神社を取り囲む糺ノ森。ここにいると、「聖域だから森を残している」のではなく「森があるからエネルギーが集まる」のだと感じますね。ジョギング途中という風な女性が神木の前で腕立てふせをしていました。あぁこれは森との(あるいは神との)まぐわいだ、と思いましたよ。それはもう、しばらく河原で休まねばならないほど衝撃を受けてしまいました、私。ひとりでいるとそんなことばかり考えてしまうので、注意が必要です。

本能寺
本能寺

信長で有名な本能寺。当時の本能寺は焼失してしまったので、別な地に建てられています。つまりは本能寺の変はここで起こったものではないんですが、裏手に信長を祀る廟(拝み墓ですね)があるので信長ファンが絶えません。僕は信長ファンというより「信長の野望 by光栄」ファンです。

そんなこんなでとりとめもなく寺社をめぐって帰りましたとさ。(了)