帚木蓬生『受難 = Cross』

書誌情報

  • 受難 = Crossじゅなん
    帚木蓬生ははきぎほうせい
    2016-06-28
    KADOKAWA
    韓国の珍島沖で大型旅客フェリー「世月号」が沈没、三百人超の犠牲者が出る大惨事となった。船への過積載、乗組員の経験不足など、事故調査が進むにつれ、その杜撰な管理体制が明らかになる。さらに船会社のオーナーも事故直後から姿を消していた。時を同じくして、日系ブラジル人の津村リカルド民男が経営する韓国・麗水の細胞工学治療院に、冷凍保存された少女の遺体が運ばれた。依頼者の男は、滝壷に落下して溺死したその遺体を蘇らせてほしいという。津村はiPS細胞と最先端の3Dプリンターを駆使し、彼女のレプリカを作ることを決心する。見事に蘇生した少女は、徐々に記憶を取り戻しながら、世月号の事故に関心を抱いていくが…。

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