いとうせいこう『「国境なき医師団」をそれでも見に行く : 戦争とバングラデシュ編』

書誌情報

  • 「国境なき医師団」をそれでも見に行く : 戦争とバングラデシュ編こっきょう なき いしだん お それでも みに いく : せんそう と ばんぐらでしゅへん
    いとうせいこういとうせいこう
    2025-04-24
    講談社
    世界最大の難民キャンプで、作家が出会った「もう一つの戦争」。希望なき世界でたたかう仲間たちを描く、大反響ルポルタージュ! 前回訪ねたガザとヨルダン川西岸地区に続き、バングラデシュにあるロヒンギャ難民キャンプを訪ねた著者。世界が暴力に覆われるなか、困難を増す難民の人々の現実と国際人道支援の最前線を描く。歴史学者・藤原辰史氏との対談を収録。 「著者は深く傷ついている。苦境に生きる人たちの姿を見、話を聞き、その理不尽に憤り、でも憤るよりもっと深く、傷ついている。傷ついていることを、隠さずに書いている。私はそのことに心動かされ、そして、なんと信頼できるルポだろうと思うのだ。」角田光代さん(群像2025年5月号より) 「いとうさんが訪ねた場所は、現代史の「傷」の現場だ。私は本書を生きた歴史の本として読み、著者とともに世界を旅した。」藤原辰史さん 「私たちがいなくていい世界にするために、私たちが今ここにいる」(「国境なき医師団」メンバーの言葉) 彼らはこの希望なき世界で、信じることのできない希望のためになお“踏みとどまっている”、あるいは“退避してひたすら前方をにらんでいる”、または“一歩ずつ目的地へにじり寄っている”。つまり、それでも彼らはいる。現在、世界はきつい。希望は日々少なくなる。しかしそれでも、いやだからこそ「私たちが今ここにいる」必要がある。そして俺も『「国境なき医師団」をそれでも見に行く』のだ。--いとうせいこう まえがき 序章 戦争について 第1章 ロヒンギャ難民キャンプへ 第2章 武装したギャングスタの暗躍 第3章 世界のマイナスが詰まったキャンプ 第4章 高潔で若い人々 第5章 井戸工事とキャンプ最大の病院 第6章 故郷を失った者たちは歌う 「国境なき医師団」インタビュー「故郷を失った人たちの声を聞く」 藤原辰史さんに聞く「歴史の傷と向き合うために」

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