戸梶圭太『見当たり捜査官』

書誌情報

  • 見当たり捜査官みあたり そうさかん
    戸梶圭太とかじけいた
    2013-08
    双葉社 双葉文庫
    繁華街にある喫茶店。奥の席に座る男を目にした瞬間、周囲の風景や音が消え顔が浮かび上がる。「あいつだ!」手配犯の顔を頭に入れ、街中に潜む容疑者を見つけ出す「見当たり捜査」。功績により、表彰を受けたこともある警視庁捜査共助課の久米山は最近調子が悪い。逮捕を焦った結果、誤認逮捕をするなど失敗を重ねてしまうが、かつての自分を取り戻すべくなりふりかまわず捜査に没頭する。その奮闘ぶりは、おかしくも私たちの胸をうつ。独自の筆致で唯一無二の世界を切り開く著者の警察小説。読後感は爽快だ。

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