小野正嗣『あわいに開かれて』

書誌情報

  • あわいに開かれてあわい に ひらかれて
    小野正嗣おのまさつぐ
    2023-07-31
    毎日新聞出版
    日の出 黒い羽根のある沈黙 壁と壁 雪の上に つぼみ 襞 隙間 雲か煙か 雲の狩人 光の環 風の運ぶもの 泥に泥に泥に泥に 防災行政無線 夜空に吸い込まれる 月明かりの下で 寂しげな瞳 発芽 緑に染まる 闇の奧から 風と光と海と 苔の記憶 箱に収められたもの 窓を覗く 沼のほとりで 境界線の上で 郷愁? 粉雪の舞う夜に詩人と 空き家の前で 夜の底の花 おぼろげなもの 花を咲かせる 茶色い毛並み 波紋の描くもの 暗い部屋のなかで 誰のもの? お手紙をいただいて 黄金の光に包まれて クリスマスのひみつ 森の人々 逃げなさい さようなら

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