吉本隆明全集35
2004-2007
吉本隆明
2024-09-19
晶文社
古代から近代初期までの古典から選ばれた言葉に批評を付した『思想のアンソロジー』、拉致問題や先の見えない不況など国内外の問題を語る『「ならずもの国家」異論』、生涯のうちで一番多感な想像上の「中学生」に向けて書かれた『中学生のための社会科』などを収める。単行本未収録19篇。
月報は島尾伸三氏(写真家)、末次エリザベート氏(翻訳者)が執筆。第36回配本。
Ⅰ
思想のアンソロジー 5
Ⅰ
大江匡房『傀儡子記』
大江匡房『遊女記』
『おもろそうし』
片歌(『記』歌謡)
祝詞『六月晦大祓』『大殿祭』
千石イエス
藤田まこと
天草方言
Ⅱ
藤原定家『毎月抄』
釈正徹『草根集』
世阿弥『風姿花伝』
池坊専応『専応口伝』
瑞龍鉄眼『鉄眼禅師仮字法語』
南方宗啓『南方録 覚書』
本居宣長『源氏物語玉の小櫛』
頼山陽『黄葉亭の記』
『蕪村書簡集』
福沢諭吉『瘠我慢の説』
平塚らいてう「元始女性は太陽であつた」
感性の思想1
感性の思想2
川端康成『美しい日本の私』
保田与重郎『日本の橋』
坂口安吾『堕落論』
南方熊楠『トーテムと命名』
折口信夫『妣が国へ・常世へ』
柳田国男『海上の道』
小林秀雄『信ずることと知ること』
Ⅲ
聖徳太子『憲法十七条』
『遷都平城詔』
吉備真備『乞骸骨表』
宇多天皇『寛平御遺誡』
三好清行『意見十二箇条』
九条師輔『九条右丞相遺誡』
『武家家法』
『御成敗式目』
『建武式目』
『早雲寺殿廿一箇条』
『毛利元就書状』
『一遍上人語録』「消息法語」
『一遍上人語録』「誓願偈文」
『一遍上人語録』「時衆制誡」
唯円編『歎異抄』
顕性房『一言芳談』
明恵上人『夢記』
高弁『一向専修宗選択集の中において邪を摧く輪(「摧邪輪」)』
法然『一念義停止起請文』
親鸞『教行信証』「顕浄土真仏土文類」
貞慶解脱上人『興福寺奏状』
安藤昌益『良演哲論』
佐藤信淵『経済要略下』
吉田松陰『東北遊日記』
木戸孝允『内政充実・地租軽減に関する建言書』
岡倉天心『茶の本』
夏目漱石『文学論』序
森鷗外『ルーソーガ少時ノ病ヲ診ス』
石川啄木『時代閉塞の現状』
辻潤『浮浪漫語』
内村鑑三『戦時に於ける非戦主義者の態度』
河上肇『日本独特の国家主義』
チェンバレン『狂信的愛国主義』
与謝野晶子『粘土自像』
徳冨健次郎『謀叛論』
亀井勝一郎『日月明し』
鈴木大拙『日本的霊性』
出口王仁三郎『弥勒の世に就いて』
中山みき『おふでさき』
あとがき
参考文献
Ⅱ
「ならずもの国家」異論
まえがき
Ⅰ「拉致」異論
Ⅱ「金正日」異論
Ⅲ「アメリカ」異論
Ⅳ「石油問題」異論
Ⅴ「軍事力」異論
Ⅵ「不況」異論
Ⅶ「景況判断」異論
Ⅷ「国家と個人」異論
Ⅲ
中学生のための社会科
はじめに
第一章 言葉と情感
第二章 老齢とは何か
第三章 国家と社会の寓話
家族のゆくえ
序章 家族論の場所
第一章 母と子の親和力[乳幼児期]
第二章 「遊び」が生活のすべてである[少年少女期]
第三章 性の情操が入ってくる[前思春期・思春期]
第四章 変容する男女関係[成人期]
第五章 老いとは何か[老年期]
あとがき
Ⅳ
藤井東先生のこと
頭が危なっかしくなったら――『聖書』――
猫の肉球に関する考察
「理想」の可能性
太宰治との出会い
わたしの毛利ユリ
詞人と詩人
言語論要綱――芸としての言語――
ぼくのしょうらいのゆめ
清岡卓行を悼む
靖国論争にとらわれては日本は変わらない
現代の「老い」
心身健康な時期の太宰治――『富嶽百景』――
Ⅴ
書斎とは
日本国憲法第9条アンケート
戦争体験者に聞く「心にしみた一冊」――『新約聖書』――
石川九楊『「二重言語国家・日本」の歴史』
浮海啓第一詩集を推す
高次の短歌的表現[岡井隆]
秋山清賛
現代詩最後の古典
『中学生のための社会科』自筆広告
『吉本隆明「食」を語る』まえがき
『幼年論 21世紀の対幻想について』まえがき
『時代病』あとがき
『全南島論』まえがき『全南島論』あとがき
『子供はぜーんぶわかってる 超「教師論」・超「子供」論』まえがき
『13歳は二度あるか 「現在を生きる自分」を考える』あとがき
『詩学叙説』あとがき
『還りのことば 吉本隆明と親鸞という主題』まえがき
『老いの超え方』あとがき
『初期ノート』光文社文庫版のためのあとがき
『思想とはなにか』序『思想とはなにか』あとがきに代えて
『生涯現役』まえがき
解題