村上春樹『1Q84 BOOK1/BOOK2』レビュー

書誌情報

村上春樹『1Q84 BOOK1/BOOK2』表紙
1Q84 BOOK1/BOOK2いちきゅうはちよん1/2
2009/05
NDC:913 | 文学>日本文学>小説 物語
目次:第1章(青豆)見かけにだまされないように / 第2章(天吾)ちょっとした別のアイデア / 第3章(青豆)変更されたいくつかの事実 (ほか)

レビュー

同時進行する2つのストーリー、現実世界とあちらの世界とか、宗教に暴力に性とか、キャリアの集大成と言うか自己模倣と言うか迷ったり。文体の華も取っ払って、伝えたいこと詰めで。まぁこれで完結してはないよね。
読了:2009/06/21

長めの感想

ようやく村上春樹『1Q84』を読めました。

いろいろ憶測が流れてはいますが、どう見てもこれは続編があるでしょ。いろんな問題がなにも解決してない、このままで終わりにしちゃうような不誠実なことはしない作家のはず。

そう思うがためにこの「BOOK 1」と「BOOK 2」だけで評価をするのがなんか辛い。状況の設定、説明だけで終わってる気がするのですね。その状況がどう動くのか、まで入ってない。それはきっと次であって、そこまで至って初めて「すごい!」と叫べるのかもしれんなぁと。

端的に言ってあまり1&2では「すごい!」と叫ぶことがないまま終わったということなのですけれど・・・。続編に期待、と言うのは読者としては不誠実なことですか。

しかし、どうしてこうも社会現象的に騒いじゃったのか分からないんだけれど、村上春樹をはじめて読むのがこの本、というのはあまりよいチョイスじゃないような気もします。「春樹の本はかかさず読んでます」って人たちだけで静かに読めばよい作品かも。

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