原田宗典

原田宗典プロフィール&ガイド

原田宗典(はらだむねのり)―1959年生まれ(62歳)。東京都新宿区出身。小説家。

1984年「おまえと暮らせない」(『優しくって少しばか』に所収)でデビュー。妹も作家の原田マハ。

まずエッセイが笑えると評価されている人なので、そういうのが好きな人は『スバラ式世界』あたりでも行ってみてください。でも私は『優しくって少しばか』に見られる落ち着いたリリシズムの方が好きだったりするので、この手の小説をもっと読みたいなと思うのですけれど。小説もエッセイも、いい意味でいろんな人の影響が見えたりします。

関連作家・似てるかも作家:藤原新也 原田マハ 石黒正数 つげ忠男 宮川哲夫 辺見じゅん 長新太 林静一 岡田隆彦 長谷川法世

原田宗典おすすめ本ベスト5

  1. 『優しくって少しばか』表紙
    「男の純情」が柔らかく部屋に満ちる表題作がしみじみとよい。文体もセリフも微笑ましくて、清涼な読後感。その他はトーン変わって阿刀田高的に背筋の寒い短編が並ぶが、「雑司ヶ谷へ」で選び取られる細部が僕好み。
    文学(小説)
  2. 『十九、二十』表紙
    二十歳になることでもセックスすることでもなく、父親を見限ることで男は大人になるのだ。エロ本出版社での短期バイトで変質してゆく貧乏学生の冴えない夏を描く。ラストシーンでの父の不在、その踏み越え方は見事。
    文学(小説)
  3. 『スバラ式世界』表紙
    本家だか元祖だか後々シリーズ的に増殖するエッセイの多分これが大本。その軽妙さで評判の雑文家にも何故かノレなかったりしたのだが、これならイケる。「若いということは、とっても恥ずかしいことである」からだ。
    文学(エッセイ)
  4. 『あるべき場所』表紙
    道路に落ちている鶏の足。あるべき場所にないものが放つ違和感。つまり僕のあるべき場所もここじゃないってことだな。そういう諦念的違和感の短編集。これは口が曲がるほど酸っぱい蜜柑なのだ。食べずに分かるほど。
    文学(小説)
  5. 『0をつなぐ』表紙
    ホラー風だったりサイコサスペンス調だったりと「世にも奇妙な」短編集。肌がザワつくムードだけ残して「後は想像しろ」と放り投げる手法は定型詩のような物だが、0をつないだ鎖のなかに閉じ込められた自分に焦燥。
    文学(小説)

原田宗典レビュー一覧(22冊)

  1. 『旅の短篇集 秋冬』表紙
    「春夏」に続く完結編(?)。旅先で出会う不思議な話をショートショートにしてるのは同じだけど、こちらのほうは若干リアリズムに寄ってるよう。おかげでセンチメンタルな郷愁もあったりして。しかしそれは彼の味か?
    文学(小説)
  2. 『旅の短篇集 春夏』表紙
    ラジオ台本再編集からなる幻想的ショートショート。ロンドン、デリー、エクアドル、世界の街角から届けられる、雨を呼ぶ鈴に喋るエスプレッソの逸話。「……。」としか言えない余韻の落とし方は唐突だけれど適切だ。
    文学(小説)

原田宗典の新刊・近刊

  • 原田宗典『スメル男 新装版』表紙
    原田宗典
    2021-01-15
    講談社 講談社文庫
    都内全域を巻き込む異臭騒ぎ。ぼくの体から強烈な臭いが放たれ、嗅いだ人が全員嘔吐するほどだ。その原因とは……名作が新装版に!
  • 原田宗典『メメント・モリ』表紙
    原田宗典
    2020-05-19
    岩波書店 岩波現代文庫
    火宅の人たる自身の半生を小説的真実として描き切った渾身の作。懊悩の果てに光り輝く魂の遍歴。
  • 原田宗典『やや黄色い熱をおびた旅人』表紙
    原田宗典
    2018-07
    岩波書店
    前世紀の終わり、作家はみずからの足で世界の紛争地帯を旅した。黄熱病に罹患しかねない地の果てで目にしたものは、なんだったのか。戦禍に苛まれた、...