川崎徹
川崎徹プロフィール&ガイド
川崎徹(かわさきとおる)―1948年生まれ(76歳)。東京都出身。CMディレクター。
電通映画社に入社し、CMディレクターとして80年代を活躍。糸井重里、仲畑貴志とともに広告業界を遊んでいた。富士フィルムでの「それなりに」など生み出された流行語多数。
不可思議な小説も書く人です。昔のものは手に入りませんが、最近のものならまだ買えます。タレント的認知のほうが大きいのでしょうかね?
関連作家・似てるかも作家:中村航 黒土三男 桜井順 志茂田景樹 前田陽一 水木洋子 小林紘 斉藤祐子
川崎徹おすすめ本ベスト3
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絞りすぎ乾燥させすぎでカラカラな文章の多い氏の小説にあって、父の死に思いを馳せる表題作は特異な突き抜け方。満ちて溢れるままの感情で読者を流し去るような、ある意味正攻法の作品。併録作はいつも通りだけど。文学(小説)
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メタフィクションを突き抜けた先に現れる感傷が味わえる5編。2/16でない自分に絶望する1/8という名の少女、末期癌の仏壇を背負って歩く男、見渡す限りの土地に埋まった禿頭。そんなデタラメなのに心を打つ不思議さ。文学(小説)
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年を取って、亡くなった知人、もう時を止めてしまった事物、振り向いた坂下に見える思い出たちを慈しむ短編集。だからすごく静か。「ミャッ」と鳴いたとしてもそこに猫はいないのだ。それとももう、誰もいないのか?文学(小説)
川崎徹レビュー一覧(12冊)
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亡き母をめぐる二編。記憶と記録は移り変わり、今ここに生きてるかのような母と、現在的な会話を交わすことになる。時間を越える団欒だ。近年の川崎作品は「老いへの諦観」というみな同じ温度だなーと少し残念かも。文学(小説)
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忌野清志郎を悼みながら、次々浮かぶ死にまつわる記憶から「時代の終わり」への諦念をつのらせる。怒りでも悲しみでもない静かな諦めで、作品全体に老齢の乾きがある。実際には「清志郎」の名も登場しない、小説だ。文学(小説)