吉村萬壱『バースト・ゾーン』
書誌情報
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バースト・ゾーン爆裂地区2008-04早川書房 ハヤカワ文庫「テロリンを殺せ」-ラジオからは戦意高揚の歌が流れ、興奮状態の民衆は暴走を繰り返しリンチ事件を起こす。この国の狂気に煽られ志願兵となった労働者の椹木は、愛人の寛子を売春宿に沈め、対テロリンの最前線である大陸に渡る。そこは究極兵器「神充」争奪戦が展開する殺戮の地だった。血煙が舞い屍肉が発酵する恍惚の桃源郷で、椹木と彼を追った寛子は、けだもの以下の存在と化してゆく…高濃度高純度の戦争小説。