長嶋有『問いのない答え』

書誌情報

  • 問いのない答えとい の ない こたえ
    長嶋有ながしまゆう
    2013-12-09
    文藝春秋
    震災発生の三日後、小説家のネムオはネット上で「それはなんでしょう」という言葉遊びを始めた。一部だけ明らかにされた質問文に、出題の全容がわからぬまま無理やり回答する遊びだ。設定した時刻になり出題者が問題の全文を明らかにしたとき、参加者は寄せられた「問いのない答え」をさかのぼり、解釈や鑑賞を書き連ねる。そして画面上には“にぎやかななにか”が立ち上がるーことばと不条理な現実の本質に迫る、静かな意欲作。それぞれの場所で同じ時間を過ごす切実な生を描いた、著者四年振りの長篇群像劇。

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