現代文学100字レビュー

ピックアップレビュー

  • 『催眠術師』表紙
    催眠療法、カルト、多重人格、トラウマなど心理分野を掘り下げたシリアス長編。いわば流行り物だけれどもしっかりと勉強をしてきちんと伝えようという姿勢が印象的だ。特に突発的逆行催眠から終末への流れは美しい。
    文学(小説)
  • 『すぐそこにある希望』表紙
    『半島を出よ』を書きあげてさらに意気上がる時期のエッセイ集。北朝鮮の核問題から日本の外交能力、メディア論なんかをいつもどおりの断定口調で。村上龍好きには気持ち良い言説。すぐそこにあるはずなのに遠いな。
    文学(エッセイ)
  • 『イッセー尾形のよその国』表紙
    ニューヨーク、パリ、ミュンヘンでの講演を巡る写真集&対談集。日本語の妙と各国の伝わり方を探す対談部分もよいが、さまざまなタイプの「日本人」を街にたたずませた写真がいいね。海外だからなおくっきり日本人。
    芸術・美術
  • 『情熱のペンギンごはん』表紙
    とびきり無意味な漫画。家族という主題も、発表誌たる「ガロ」風な散開ぶり。ペンギンというメタファーに託された哲学はいくらでも深読みができるけれど、身のほどにあった解釈をしておこう。良質のホームドラマだ。
    芸術・美術
  • 『流水桃花抄』表紙
    ショートショートだけれど、会話文の小気味よさが妙にはまる。あまり計算してない風な言い放ち方もどうやら地みたいだったりする。「賠償金双六」の突発的な分かり易さが僕好みなのだが、書いてて楽しそうではある。
    文学(小説)

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