現代文学100字レビュー
ピックアップレビュー
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町田の歌詩は初めから文学であったけれど、それでもパンクが語彙を獲得して行く推移がグラデーションになって見えるね。「音」は黒いはずだが心情吐露の譜で考えたら存外に美しいんじゃないか。天使な装丁だしねぇ。文学(詩歌)
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料理を題材にしたショートストーリーズ。いわゆるショートショートのアイデアとオチのようなものはなく状況描写に徹する。各回の文章が少なすぎ入りこめないうちに料理の匂いも嗅がないうちに終わる印象なのが辛い。文学(小説)
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レコード制作に関わる中で、人に聞こえない周波数をカットするデジタルのあり方に疑問を感じ始める。神が呼吸するような本当の音を求めて城たるブースを出る、求道者的小説。ニ人称小説の「ゴーストライター」併録。文学(小説)
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不毛な生活、先の見えない関係性に疲れた女達の連作短編集。狭くて暗くて、さらには振り向いても故郷への道は絶たれている。キャラクターが立ってないというかみんな平たいのだが、またそれも終わりがない感で怖い。文学(小説)
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理由のない死への誘惑、クラスメイトと研ぎあう自意識、少女達の抱える鬱を正面から捕らえて横へ流すやり口。演じてるんだかそれが自分なのか分からなくなる「学校ごっこ」の泣けないほど美しいラストに感じ入った。文学(小説)




