現代文学100字レビュー

ピックアップレビュー

  • 『浮く女沈む男』表紙
    長編船上小説。豪華客船で次々と起こる事件。あやふやな同朋意識と結論のないセックス。選ばれた民たちの方舟はゆっくり南下する。大海とつるんで永遠に自閉する社会のようだ。みんなどこへも行きたくないんだろう?
    文学(小説)
  • 『モーダルな事象』表紙
    無名の童話作家の遺稿を「発見した」ことにされ脚光を浴びる助教授と、殺されてゆく関係者、アトランティスの謎。いろんな趣味断片をぶち込んだミステリーで、読む人を選びそう。「文学の持つ力」への信頼と憧憬も。
    文学(小説)
  • 『深呼吸する惑星』表紙
    第三舞台の封印解除が解散公演となった作品。物語的な深度よりも「ファン感謝」を優先させた感じがはっきりする。けだものや着ぐるみなんてワードで泣ける人向け。終わりのときには身内で静かに語りあうものだしね。
    文学(戯曲)
  • 『物語が、始まる』表紙
    公園で拾った男の雛型を育てる表題作。雛型は徐々に言葉を覚えて男のようなものになってゆく。そんな怪しさ爆発の小説なのに、胸をきゅっと掴まれる。愛でも恋でもないそれに良く似た感傷を描こうとしてるようだね。
    文学(小説)
  • 『川の光』表紙
    ネズミの親子たちの大冒険を描くファンタジー童話。著者に期待してたものとは違うので戸惑うものの、ハラハラドキドキの展開は先が気になる出来。人間の所業にも考えは及ぶけど、モグラ一家の能天気さとか雰囲気良。
    文学(小説)

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