現代文学100字レビュー

ピックアップレビュー

  • 『地球どこでも不思議旅』表紙
    本場メキシコでプロレス観戦、中国シルクロードで街角ラーメン、「八ツ橋をうまいと思う奴前に出ろ!」とやたら攻撃的な京都から、演歌を求めて津軽半島まっしぐら、など全国放浪の旅行記。すごいエネルギーの量だ。
    文学(日記・紀行)
  • 『インストール』表紙
    小学生と組んで風俗チャットのバイトを始める女子高生の日常回復作戦。女子高生の日記みたいな文体で突っ込みどころ満載なのだが、だんだん気持ちよくなってくる緩さで。つまり町田康文体の一変種なのかもしれない。
    文学(小説)
  • 『生きてるだけで、愛。』表紙
    躁鬱な女の子の一人称で、世界との接点を拒絶しながら、丸ごと受容されることを求めてる痛々しい小説。どんづまりで出てくる感情それは愛だ、とは誘導的だけれど、波が止まってみえる一瞬という世界は確かに見える。
    文学(小説)
  • 『パーマネント野ばら』表紙
    故郷の美容室に出戻ってきた娘と母と、町の女たちのかしましい「女の人生」物語。壮絶なシモ系ギャグと振れ幅の大きな切ない心象描写で、痛いところ突きまくり。ダメな恋かも、なんて良いかダメかは誰に分かるのと。
    芸術・美術
  • 『敵』表紙
    一人気ままな余生を送る老人の日常。章毎にそのこだわりに満ちた身辺を「全部文章化する」勢いの執念的描写で追い詰める。平和で甘美な妄想生活が「敵」の襲来によってわやになってゆく雪崩落ち感はやっぱり上手い。
    文学(小説)

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