現代文学100字レビュー
ピックアップレビュー
-
いきなりの矢沢永吉賛歌につんのめりそうになるエッセイ集。ジャズとクスリに浸かってきた著者が誠実にジャズを語る。ジャズは言語とイコールで物語をやるのと同じだ。高校時代に書いた処女小説を蔵出し収録ている。文学(エッセイ)
-
「主人公は私ではない!」と言い張ることでフィクション的匂いをもたせた旅行記。鹿児島の火山灰に驚いたり青森で三都物語だったりと日本の風土を確認しつつ歩く。観察するのは人間だけじゃないぞ、という作家風景。文学(小説)
-
読解(リバースエンジニアリング)を拒絶して、ただ変数に変数を代入していくだけの作業。それが小説としての面白さに繋がってるかといえば疑問なんだけど、仕掛けは圧倒的。しかもロマンティック、ってズルすぎるよ。文学(小説)
-
銅像を見ながら町と偉人の関係を紐解いてゆく。歴史を垂直に掘り下げるのではなくて「魚がうまい」とか視点のふらつき具合が夫婦旅っぽくてよい。だって太田道潅像が関東に八つある事も「へぇ」で済ます位が旅の味。文学(日記・紀行)
-
夏目漱石『こころ』をパロディーにした、代表作にして問題作。ここで「先生」はポルノ作家であり、精神病院の偉大な患者だ。そのダンディズムに惹かれ氏を師と慕う「ぼく」が出会うものはなにか。日本文学の新基準。文学(小説)




