現代文学100字レビュー

ピックアップレビュー

  • 『アルファベット26講』表紙
    Aはanimal、Bはbooなどとアルファベットから連想されるものをテーマにした26のエッセイ。どうしたら詩人になれるのだろうという問いとか。Sのsexは納得として、Xのxanthochroiなんて苦しい上に意味も知りませんが。
    文学(エッセイ)
  • 『切れた鎖』表紙
    三編すべて気持ち悪い。変態的な作風、その持ち味がよく分かる。土地と血と差別と、意欲作と言えば言える表題作も、読む者に不快感を与えることが目的で書いてあるよね、明らかに。その狙いを「文学的」と呼んだり。
    文学(小説)
  • 『逆に14歳』表紙
    おじいさんの話なんだけども、死ぬまで後14年ほど、逆に数えると俺達は14歳だ、という気の抜けたカムバック青春。精神年齢もコドモな言動でワキャワキャしてて、老いへの不安みたいなものも透けるという逆の逆まで。
    文学(小説)
  • 『導かれて、旅』表紙
    出羽三山や那智など国内のパワースポット的な場所を訪ね、大いなる自然の神秘に霊性を見る。ちょうど滝に凝っていた時期だけにその感応力はすごい。「もしかしたら弥勒菩薩はUFOかもしれない」。言わばその種の旅。
    文学(日記・紀行)
  • 『イッセー尾形のよその国』表紙
    ニューヨーク、パリ、ミュンヘンでの講演を巡る写真集&対談集。日本語の妙と各国の伝わり方を探す対談部分もよいが、さまざまなタイプの「日本人」を街にたたずませた写真がいいね。海外だからなおくっきり日本人。
    芸術・美術

主な作家