現代文学100字レビュー
ピックアップレビュー
-
父と息子、友人たちとの静かな稲村ガ崎。父は浮世離れしてるようでいて厳格に自己規定しているし、息子クイちゃんもその影響下にあるのだが、この関係がすごくいい。クイちゃんの純真が物語を愛らしく中和しながら。文学(小説)
-
とにかく長い。冗長だと言ってもいい。路地を消滅しつくした後の苦悩が手に取れるようだ。胸に青あざをもった三人の男を中心とした右翼の失地回復作戦。終盤、八犬伝的冒険活劇になりつつ未完で終わる大長編遺作だ。文学(小説)
-
ラジオ台本再編集からなる幻想的ショートショート。ロンドン、デリー、エクアドル、世界の街角から届けられる、雨を呼ぶ鈴に喋るエスプレッソの逸話。「……。」としか言えない余韻の落とし方は唐突だけれど適切だ。文学(小説)
-
自覚的パスティーシュ短編集。厳しい戦争下にあっては犬猫トカゲに至るまで有効に活用しませう。という表題作は、動物愛護協会から苦情は来ないのだろうか?と心配するほど著者には珍しくブラックな味わいのものだ。文学(小説)
-
雑文集ではあるのだが体系的な編集がソツなくて、まとまった読み物を読んだ感覚にはなる。パスティーシュの生まれてくる源泉(だらだらテレビ?)だとか、作風を成り立たせているベーシックなところを真面目に語る。文学(エッセイ)




