現代文学100字レビュー
ピックアップレビュー
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酒で肝臓をやって入院するアル中の男が、冴え冴えした病室で見つける生き方。実体験が元になってるとはいえ「口は悪いが誰より熱い医者」など舞台装置は周到にすぎる。それでも「依存」の在処を探る手つきは確かだ。文学(小説)
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TV深夜ドラマの原作。科学捜査官がハイテク犯罪を追い詰める一話完結の近未来SFであり、クローンやウィルスなどネタも実にテレビ的。科学万能時代への懐疑たるラストが感傷に流れたのは賛否両論だろうが、僕は賛同。文学(小説)
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初のエッセイ集。文章のテンポとあいまって、古きよき時代の日本が匂い立つよう。SMAPの話をしてるのに豆腐屋のらっぱが聞こえてくるか。巻末にある「パソコン通信」時代の話は、そんなことしてたんだと意外な感じ。文学(エッセイ)
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著者の一分野となる超常小説の萌芽、色彩鮮やかな短編集。先人達の影響が随所に出ていて、自分のSF表現を模索している感じも逆に好印象だ。『選考経過』も笑える。後に長編に書き直される『水域』の原型短編も収録。文学(小説)
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ニューヨーク、パリ、ダブリンの風を纏った詩集。前作『応答願イマス』での実験詩は鳴りを潜め、清純派路線。感傷はムードで覆い尽くされている。「ダブリンの幽霊」はスタイルという意味では斬新ではないが面白い。文学(詩歌)




