現代文学100字レビュー
ピックアップレビュー
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デビュー前の小説、論文、日記などを収録したファンサービス本。インタビューは(時代もあって)キツイものはあるが、文学青年の初期衝動を表現してあまりある長編詩は興味深い。新たな一面、あるいは切り捨てた一面?文学(小説)
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「翻訳」自体を楽しんでしまう二人による対談あるいは講義。柴田がカーヴァーを、村上がオースターを訳した競訳での論議も「僕」「私」の選択などかなり実践的。翻訳家を目指す人には興味深いものではないだろうか。言語
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歌われた詞もあれば、朗読のための詩もある。97~02年作品の詩集。不如意な体と心をもてあまして、旅の記憶あるいは夢想を掌に転がしてるような寂しさが。「アメリカの匂いのしないところへ」は彼には珍しい政治調。文学(詩歌)
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文壇から遠く離れた場所から届けられる真摯な作家のエッセイ。よい文学を生み出すことだけが作家の仕事だと、過剰なまでのストイシズムが清々しい。「でも寂しいんでしょ?」と言われかねない表題はどうかと思うが。文学(エッセイ)
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鴨ちゃんが帰ってきた、出戻り編。子育てエピソードとしての笑える漫画はいつもどおり声だして笑う、一方で描き下ろし含む鴨ちゃんの「死に至る病」はまた別の完成度を見せてて、むしろこちらが本巻の主役。泣くよ。芸術・美術




