現代文学100字レビュー

ピックアップレビュー

  • 『私たちが好きだったこと』表紙
    出来すぎな出会いから始まる男女四人の共同生活。嫉妬したり傷ついたり励ましあったりと夏の夜の雨のように匂い立つ湿度。もう少しセックス賛歌な部分を抑えれば立派なテレビドラマになる。ネパールの蝶探しはいい。
    文学(小説)
  • 『わしらは怪しい探険隊』表紙
    離島へドカドカ乗り込んでキャンプを張り焚火の周りを歌って踊りまくる気の置けない仲間部族「あやしい探検隊」であるが、当時は「東日本なんでもケトばす会」と言った。伊良湖沖の神島で盛大に蹴っ飛ばすエッセイ。
    文学(エッセイ)
  • 『「言霊の国」解体新書』表紙
    「平和」と唱えるだけで平和になるという言霊信仰の国日本。そのためには「自衛」が不可欠のはずなのに議論さえできないのは何故なのか。嫌ほど繰り返される活舌よい論調。一つの意見だ、反論があるならすればよい。
    社会科学
  • 『岳物語 続』表紙
    父を越えて一個の男となってゆく岳を一抹のさびしさとヨロコビをもって見つめる父。子育て、教育の物語ではなく「男たちの友情物語」完結編。98年の定本では長いあとがきと、岳自身によるエッセイが追加されている。
    文学(小説)
  • 『心中抄』表紙
    故郷新潟を舞台に、現在と過去がどろどろと溶け合う自伝的小説。遊び場だった神社、若い芸者、作家の原風景はどんよりモノトーンの雪空だ。苦しい記憶。こんなに歪んでる作品が一番自伝的だってのはどういうわけだ。
    文学(小説)

主な作家