現代文学100字レビュー
ピックアップレビュー
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「おいしいと思うレストランはいくつもある、だけど、『すごい』と思う料理が出てくるのはハウステンボスの『エリタージュ』だけだよ」初恋の人と再会、食事をするが料理が主役。「味」はいろんなものを呼び起こす。文学(小説)
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風土、歴史と遺構、文学と、ギリシャの深さを語るエッセイ。実際に著者が住んだ土地でもあるし、細部まで洗う性癖と相まって「僕にはこう見える」系紀行としての完成形だ。廃屋のテラスでワイン片手に物思う詩人だ。文学(日記・紀行)
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長崎という地が深層に抱く原爆の記憶を、きりしたん信仰的な原罪とで合わせ織った連作短編。「戦争を忘れるな」といった直接的なテーマではなく、歴史の上に立つ日常を抑制の効いた文体で取り出してて、ぐっとくる。文学(小説)
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一瞬が永遠になるものが恋、永遠が一瞬になるものが愛。と老人に言わせてしまうのが辻らしさか。恋と愛の隙間をすり抜け不器用に笑う者たちの短編集。同時多発テロを受けた作品も、移ろう時代の鏡を睨む激情のまま。文学(小説)
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その膨大な読書量に圧倒されるエッセイ集。正統派文学論からギャンブル本賛歌まで幅広く懐の深さを見せる。買ったけれど読めずに移動してゆく「三カ月本棚」の話が面白い。とにかく本だらけ。椎名誠論なんかもある。総記




