現代文学100字レビュー
ピックアップレビュー
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日本縦断カヌー川下りの紀行文。飛沫上がるような涼しげなルポがあり、汚れ行く川への静かな哀悼がある。その土地の風俗や民度がよく分かる。この身軽な生き方を真似ようと思っても、現在の川はさらに死に体なのか?歴史
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何でも調べられる万能のデジタル調査屋が背景のショートショート集。街の監視カメラで全て記録される時代、端末から世界にアクセスできる時代への警鐘でもある。出会いの理由を解析してもらうって淋しいことだろう?文学(小説)
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屠畜場で働く男が、職業というもの、あるいは「生活」を考え続ける独白というタッチ。21世紀の若手デビュー作とは思えない落ち着きがある。上手すぎるのが難という。思想があるのかないのか曖昧なのもかえって良い。文学(小説)
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戦うべき「悪」はどこにある? 言葉で構成された世界と、言葉以前の混沌の狭間に? 天使的なワードとグロテスクなムードでいろんな人生を連れまわされるけど、もう間違いだらけで嫌んなる。易しいけど理解拒む風。文学(小説)
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著者が若い頃の作品を収録した短編集。若者の屈折したエネルギーという原風景。「海へ」の詩的な抒情世界など、「文学」を模索する技巧が衝動を抑圧している。以後の土俗的な力強さを予見させつつもスタイリッシュ。文学(小説)




