現代文学100字レビュー
ピックアップレビュー
-
シャイニービーストが絶叫する表題作はそれでもかろうじて枠内にあるが「人生の聖」はすでに狂気の彼方。水溶性の精神が排水溝に吸いこまれて行くそのスピード。早ぇ早ぇよと興奮する傍観者たちの声。滑落する現実。文学(小説)
-
愛とは何か?を探求し続ける舞城がひとつの形として示した「家族愛」。ぐいーんって空飛んだり猫がトトロになったり学校襲われたりするわけだが、それで立ち現れてくる愛が胸に迫るね。迎合しない態度は相変わらず。文学(小説)
-
踏んだ蛇が女になり、部屋に住みつく。次第に彼女を「蛇に似た母のようなもの」として交わり始める。柔らかな文体で描かれる寓意のない寓話。「消える」は吉田戦車のストーリー漫画風な怪しさだが、作者は楽しそう。文学(小説)
-
おっさん達が砂浜で流木振り回して浮き球打ってる三角野球。新しい遊びを発見して子供のように湧き上がる情熱が傍目にも気持ちいい。全国統一ルールなど問題が大きくなるととたんに面倒臭くなるあたりも彼らしくて。文学(エッセイ)
-
無人島に漂着した男を通して痛烈な文明批判が展開される傑作長編。舞台が南島だけあって実に明るくさわやかに物語は進む。自然との一体感、という彼の著作共通の主題が(あるいは彼の人生観が)最大限に生きる作品。文学(小説)




