現代文学100字レビュー

ピックアップレビュー

  • 『走ることについて語るときに僕の語ること』表紙
    マラソンにトライアスロンにと走ることが何を与えてきたか。必要な筋力や心肺能力を語ることが小説を語ることと同じスタンスになる稀有な作家のエッセイだ。タイムが縮まらなくなるのを宿命的に受け入れることでも。
    文学(エッセイ)
  • 『発光地帯』表紙
    「食のエッセイ」という依頼なのに食にぜんぜん関心ないのはプロとしてどうなんだというか、たまーに食べ物の話が出てきてもやっつけ仕事ぎみ。光る言葉はあるので半端にやらないで仕切り直したほうがお互いいいね。
    文学(エッセイ)
  • 『熊の敷石』表紙
    仕事でやってきたフランスで旧友と再会しすれ違う。主人公が痛切に感じることになる異文化コミュニケーションの難しさ、という主題はさておいて、全体を覆う流麗な文章に身を任せても。上品で上質な読後感の純文学。
    文学(小説)
  • 『彼女は長い間猫に話しかけた』表紙
    絞りすぎ乾燥させすぎでカラカラな文章の多い氏の小説にあって、父の死に思いを馳せる表題作は特異な突き抜け方。満ちて溢れるままの感情で読者を流し去るような、ある意味正攻法の作品。併録作はいつも通りだけど。
    文学(小説)
  • 『ことばの国』表紙
    討論、廃語、手紙、ことわざなど言葉の面白さに照準を当てた短編集。言葉が好きだからいろんな部分を突ついてみたりする。「ファクシミリ大作戦」のマヌケなやり取り。あとがきが追加で笑わせてくれるのもお買い得。
    文学(小説)

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