現代文学100字レビュー
ピックアップレビュー
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トキを密殺することで「ニッポン」を問い直そうとする長編。歪んだナショナリズムと的外れのテロリズムに、インターネット時代がうまくはまってる。引きこもりストーカーな主人公の偏執的な造形が著者らしくていい。文学(小説)
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隠蔽して暮らしてきた記憶がふいに蘇る、中学校の頃に人を殺した記憶が。「もう跳べない」という少年のどんづまり感がよく伝わる。そりゃナイフも持つ。終局のアクロバティックな転向には著者の意図通りにヤラれた。文学(小説)
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バイク→車→ママチャリという著者の乗り物変遷を考えると複雑な想いも湧くが、肩の力を抜くならママチャリだよ。PowerBookを片手にお気に入りのカフェへ、という生活には憧れる。自転車の歴史を解説する章もある。文学(エッセイ)
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『東京飄然』の続編として、目に映るものをいじって思索をしながら徘徊する風情なのだが、架空の地名を与えられて(端的に言うと熱海だけどね)小説になってる。死に場所を探してるように見えて実は観光なんてご冗談。文学(小説)
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牢獄の恐怖と服従の中、小説を書くことが精神のバランスを保つ唯一の方法。「蘇生ダンス」の寒さとか獄中描写もいいけど「小説を書かせろ」という執念の描出が凄まじいね。それがすでに狂気。罪の浄化って何だろう?文学(小説)




