現代文学100字レビュー

ピックアップレビュー

  • 『惑星P-13の秘密』表紙
    ロボットの読書熱に応えるため世界から集めてきたという読み物の数々。様々な表現形態を駆使した博物学的、百科辞典的「駄文」。読み進むほどに意識は混濁してゆく。これらを統合すれば「秘密」は明らかになるのか。
    文学(小説)
  • 『アンチノイズ』表紙
    音の三部作と呼ばれる三作目。騒音を測定して音の分布地図を作成する男。盗聴を趣味とする女。都会でも毎日梵鐘が鳴っているのに、皆何を聞いているんだ? 耳を塞ぐのではなく、耳を澄ましてみないか。という長編。
    文学(小説)
  • 『映画でボクが勉強したこと』表紙
    古今東西映画エッセイ。「アラン・ドロンとはぼくのことだった」とか映画とともにあった青春を、その喜びを語る。ビリー・ワイルダーがよいだのあの作品はイマイチだの実にシンプルな「映画ファン」という立ち位置。
    芸術・美術
  • 『発作的座談会』表紙
    本の雑誌社幹部(笑)四名による座談会。初期は本周辺の話があるのだが、次第に「茶わん蒸しはおつゆかおかずか」とかワケのわからないテーマになる。もとより気の合う仲間同士の雑談なのだから楽しい会話を楽しもう。
    文学(エッセイ)
  • 『夢の中ならキミはやさしい。』表紙
    動物たちの物語とイラスト。毒がたっぷり盛ってあるので帯にあるようには癒されない。悪意を甘く煮て「ほらカワイイでしょ」って見せるのがこの作家の持ち味なのでヨシ、ときどきゾッとしながらカワイイ豚を見やる。
    文学(小説)

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