綿矢りさ『ひらいて』

- 評価
- 発行
- 2012/07 新潮社
- 種類
- 文学(小説)
- 目次
- ひらいて
- 所要
- 1時間30分
「心象をリアルに描いた恋愛小説」みたいなつまらない場所に綿矢も安住するのね、と淋しい想いをしながら読んでたら何だこれ。奇抜な展開に再評価。終盤の壊れ方と、それでも美しく結ぶ技量にも一つ抜けた感がある。
現代文学100字レビュー
綿矢りさ(わたやりさ)―1984年、京都府京都市出身。小説家。
デビュー作では女子高生作家と話題に。2001年『インストール』で第38回文藝賞、2004年『蹴りたい背中』で第130回芥川賞、2012年『かわいそうだね?』で第6回大江健三郎賞受賞。
史上最年少19歳での芥川賞受賞に、ワイドショーまで大騒ぎになりましたね。これからが大変です。
「心象をリアルに描いた恋愛小説」みたいなつまらない場所に綿矢も安住するのね、と淋しい想いをしながら読んでたら何だこれ。奇抜な展開に再評価。終盤の壊れ方と、それでも美しく結ぶ技量にも一つ抜けた感がある。
「最後の爆発」に向かって溜めてゆく構成にはエンタメ的な軽快さと諧謔がある。誰も言葉にしたことのない感情を見つめるのを措いてでも、作家的な足元を固めてきてる感じだね。でも書きたい作品はこれじゃないよね?
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作品名 | かな | 発行日 | 種類 | 評価 |
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作品名 | かな | 発行日 | 種類 | 評価 |
ひらいて | ひらいて | 2012/07 | 文学(小説) | ★★★★☆ |
かわいそうだね? | かわいそうだね | 2011/10 | 文学(小説) | ★★★☆☆ |
勝手にふるえてろ | かってにふるえてろ | 2010/08 | 文学(小説) | ★★★☆☆ |
夢を与える | ゆめをあたえる | 2007/02 | 文学(小説) | ★★★☆☆ |
蹴りたい背中 | けりたいせなか | 2003/08 | 文学(小説) | ★★★★★ |
インストール | いんすとーる | 2001/11 | 文学(小説) | ★★★★☆ |