白石一文『草にすわる』

- 評価
- 発行
- 2003/08 光文社
- 種類
- 文学(小説)
- 目次
- 草にすわる / 砂の城
- 所要
- 2時間20分
表題作では心中未遂の果てに、「砂の城」では血族の連鎖の先に、生きることの意味を見出す、のだが、心の動きを書き込まない作風ゆえにか伝わりにくいかも。想像力で補う元気があれば一緒に覚醒できるかもしれない。
現代文学100字レビュー
白石一文(しらいしかずふみ)―1958年、福岡県出身。小説家。
父は作家・白石一郎、弟も作家・白石文郎。文藝春秋勤務を経て2000年『一瞬の夏』でデビュー。2009年『この胸に深々と突き刺さる矢を抜け』で第22回山本周五郎賞、2010年『ほかならぬ人へ』で第142回直木賞受賞。
表題作では心中未遂の果てに、「砂の城」では血族の連鎖の先に、生きることの意味を見出す、のだが、心の動きを書き込まない作風ゆえにか伝わりにくいかも。想像力で補う元気があれば一緒に覚醒できるかもしれない。
次期首相を窺う大物政治家を父にもち、秘書として政界に絡まる男の物語。流されるままの主人公は感情移入を拒んでるし、サブストーリーである「愛と事件」もやや消化不良。「永田町」が好きな人は読んでみてもいい。
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作品名 | かな | 発行日 | 種類 | 評価 |
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作品名 | かな | 発行日 | 種類 | 評価 |
草にすわる | くさにすわる | 2003/08 | 文学(小説) | ★★☆☆☆ |
すぐそばの彼方 | すぐそばのかなた | 2001/07 | 文学(小説) | ★☆☆☆☆ |
僕のなかの壊れていない部分 | ぼくのなかのこわれていないぶぶん | 2002/08 | 文学(小説) | ★★★★★ |