伊坂幸太郎『グラスホッパー』

- 評価
- 発行
- 2004/07 角川書店
- 種類
- 文学(小説)
- 目次
- グラスホッパー
- 所要
- 3時間10分
押し屋、自殺屋、いろんな殺し屋たちの異種格闘技戦みたいになってる。そういう絡みの面白さはあるんだけど、そこまでというか、もう少し広がるのを期待したけど。「鈴木」にもっと「復讐熱」があったら違ったかも。
現代文学100字レビュー
伊坂幸太郎(いさかこうたろう)―1971年、千葉県松戸市出身。小説家。
2000年『オーデュボンの祈り』で第5回新潮ミステリー倶楽部賞、2004年『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞、2008年『ゴールデンスランバー』で第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞受賞。
押し屋、自殺屋、いろんな殺し屋たちの異種格闘技戦みたいになってる。そういう絡みの面白さはあるんだけど、そこまでというか、もう少し広がるのを期待したけど。「鈴木」にもっと「復讐熱」があったら違ったかも。
広辞苑を奪いに本屋を襲うファンタジックな響きから展開するミステリながら、青春群像だったりもする。二つの時間軸が交差して徐々に全体が見えてくる気持ちよさに身を任せていると、なかなかに驚愕させられる終盤。