大崎善生『優しい子よ』

- 評価
- 発行
- 2006/07 講談社
- 種類
- 文学(小説)
- 目次
- 優しい子よ / テレビの虚空 / 故郷 (ほか)
- 所要
- 2時間20分
ノンフィクション連作小説。巻頭の表題作は「重病により命を落とす子」で、感動シーンだけ取り出した編集映像みたいにやや鼻白む(泣いたけど)。でも「新たに命を授かる子」で終わる短編集の構成としては美しい流れ。
現代文学100字レビュー
大崎善生(おおさきよしお)―1957年、北海道札幌市出身。小説家。
日本将棋連盟に入り、将棋雑誌の編集長を務める。その後作家へ。2000年『聖の青春』で第13回新潮学芸賞、2001年『将棋の子』で第23回講談社ノンフィクション賞、同年『パイロットフィッシュ』で第23回吉川英治文学新人賞受賞。
将棋のノンフィクションで話題を集めた後、一転して青春小説『パイロットフィッシュ』を上梓すると、社会現象的に売れました。小説デビュー作とは思えないほどの完成度にみんな驚いたんですね。やっぱりまずは『パイロットフィッシュ』から読んでみてください。装丁が美しい。カバーを外しても美しい。
ノンフィクション連作小説。巻頭の表題作は「重病により命を落とす子」で、感動シーンだけ取り出した編集映像みたいにやや鼻白む(泣いたけど)。でも「新たに命を授かる子」で終わる短編集の構成としては美しい流れ。
旅のエピソードや好きな本の話、日頃考えてることなど、身辺系エッセイ集。「傘の自由化」は成功しないけど、それなりの気配りに包まれた優しい世界。ナイーブに過ぎると言ってもいいけど素材を見つける視点がある。
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作品名 | かな | 発行日 | 種類 | 評価 |
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作品名 | かな | 発行日 | 種類 | 評価 |
優しい子よ | やさしいこよ | 2006/07 | 文学(小説) | ★★★☆☆ |
傘の自由化は可能か | かさのじゆうかはかのうか | 2006/11 | 文学(エッセイ) | ★★★☆☆ |
タペストリーホワイト | たぺすとりーほわいと | 2006/10 | 文学(小説) | ★★★☆☆ |
ドイツイエロー、もしくはある広場の記憶 | どいついえろーもしくはあるひろばのきおく | 2005/06 | 文学(小説) | ★★★☆☆ |
別れの後の静かな午後 | わかれのあとのしずかなごご | 2004/10 | 文学(小説) | ★★★☆☆ |
孤独か、それに等しいもの | こどくかそれにひとしいもの | 2004/05 | 文学(小説) | ★★★★☆ |
九月の四分の一 | くがつのよんぶんのいち | 2003/04 | 文学(小説) | ★★★★☆ |
将棋の子 | しょうぎのこ | 2001/05 | 芸術・美術 | ★★★☆☆ |
ドナウよ、静かに流れよ | どなうよしずかにながれよ | 2003/06 | 文学(小説) | ★★★★☆ |
ロックンロール | ろっくんろーる | 2003/11 | 文学(小説) | ★★★☆☆ |
編集者T君の謎 | へんしゅうしゃてぃーくんのなぞ | 2003/01 | 芸術・美術 | ★★☆☆☆ |
アジアンタムブルー | あじあんたむぶるー | 2002/09 | 文学(小説) | ★★★★☆ |
聖の青春 | さとしのせいしゅん | 2000/02 | 芸術・美術 | ★★★★☆ |
パイロットフィッシュ | ぱいろっとふぃっしゅ | 2001/10 | 文学(小説) | ★★★★★ |