丸山健二

現代文学100字レビュー

丸山健二プロフィール&ガイド

丸山健二(まるやまけんじ)―1943年、長野県出身。小説家。

芥川賞最年少受賞者(23歳)の地位を綿矢りさに破られるまで保持していた。安曇野にこもって文学の高い壁に楔を打ち込む孤高の作家。1966年『夏の流れ』で第56回芥川賞受賞。

近年は大作志向で簡単に手を出せる作品ではなくなっています。しかもどんどん絶版になってて手に入る本が少なすぎます。孤高とは大変な身分であることよな。初めて手に取るなら、おそらく選り好みはできないので書店で見つけた文庫をそのまま買って帰りましょう。たぶん上下巻だけど。文壇と決別し、また世間とも決別したように、世の潮流とは無関係に問われる作品群は、読者を選ぶことは確かですが、「文学」を(庭いじりしながら)これほど考え続けている人はそうはいないです。

つながり作家

  • 玉村豊男
  • ディーン・クーンツ
  • 百田尚樹
  • 宮本輝
  • 佐藤彰啓

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レビュー一覧

丸山健二『猿の詩集

『猿の詩集』の表紙画像
評価
★★☆☆☆
発行
2010/03 文藝春秋
種類
文学(小説)
目次
猿の詩集
所要
5時間50分

戦場で散った兵士の魂に叫ばせた反戦歌。ただ観察するのみの無力な猿が、戦争の悪を問う。世間を遮断した孤高の作家であることの強みと弱みが存分に発揮され、どこにも出口がないし誰も入り込めない物語になったな。

丸山健二『正午なり

『正午なり』の表紙画像
評価
★★★☆☆
発行
1968/08 文藝春秋
種類
文学(小説)
目次
正午なり
所要
1時間50分

都会での暮らしに敗れ、郷里へ引き返した青年の悶々とした生活を描く長編。人との関係性が苦手で自室でできる仕事を探したり軽く引きこもり。性的な恐れみたいなものは示唆されながらも、終章の性急さにはやや焦る。

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作品名 かな 発行日 種類 評価
作品名 かな 発行日 種類 評価
猿の詩集 さるのししゅう 2010/03 文学(小説) ★★☆☆☆
正午なり まひるなり 1968/08 文学(小説) ★★★☆☆
夏の流れ なつのながれ 1967/07 文学(小説) ★★★★☆
安曇野の白い庭 あずみののしろいにわ 2000/04 文学(エッセイ) ★★★☆☆
逃げ歌 にげうた 2000/11 文学(小説) ★☆☆☆☆
虹よ、冒涜の虹よ にじよぼうとくのにじよ 1999/05 文学(小説) ★★★☆☆
いつか海の底に いつかうみのそこに 1998/09 文学(小説) ★★★☆☆
ぶっぽうそうの夜 ぶっぽうそうのよる 1997/09 文学(小説) ★★★★☆
千日の瑠璃 せんじつのるり 1992/01 文学(小説) ★★★★☆
争いの樹の下で あらそいのきのしたで 1996/05 文学(小説) ★★★★★
まだ見ぬ書き手へ まだみぬかきてへ 1994/07 文学 ★★★★☆
されど孤にあらず されどこにあらず 1991/09 文学(エッセイ) ★★☆☆☆

これから出る本、最近出た本

丸山健二『ぶっぽうそうの夜 完全版』
2014年05月27日 河出書房新社 3240円
丸山健二『トリカブトの花が咲く頃 下』
2014年04月22日 河出書房新社 2484円
丸山健二『トリカブトの花が咲く頃 上』
2014年04月22日 河出書房新社 2484円

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丸山健二の公式ツイート

丸山健二 @maruyamakenji

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丸山健二 @maruyamakenji

【お知らせ】丸山健二塾第4期生を募集中です。丸山健二塾長が塾生の原稿を添削・指導、個別面談もあります。詳細はこちら→shinjindo.jp/contents/schoo…

2017-04-12 18:20

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丸山健二 @maruyamakenji

常に支配者たちの私利私欲が背後にうごめく、理念とはほど遠い、あまりにも程度の低い国家を形成してしまったのは、いやしくも民主主義の形を選択している限りにおいて、その責任の大半は、卑劣で愚劣な事大主義に染まったまま、他力本願で生きようとする、自らおのれを抹殺した国民自身の側にある。

2017-04-11 17:49

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丸山健二 @maruyamakenji

その結果がどうなるのか目に見えていたにもかかわらず、今度こそはというお人好しな期待をしながら投票することによって、毎度お馴染みの、陰で何をやらかしているのかわかったものではない、こんなとんでもない連中を信じて国会ヘ送り出した国民は、政治や国家を語る資格などかけらもありはしない。

2017-04-11 17:49

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丸山健二 @maruyamakenji

無いものねだりをしているだけではないかという反諭に包囲されて、そんな立派な人物などどこにいるのかという抗議に負けて、しぶしぶながら投票するといった妥協的な愚行をくり返している限り、この国に真っ当な未来はなく、結局は、特定少数の支配階級を喜ばすだけの国作りに荷担しているばかりだ。

2017-04-11 17:49

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丸山健二 @maruyamakenji

じっくりと腰を落ち着け、長い歳月を積み重ねてひとつのことに没頭し、集中し、継続するということを生理的に忌み嫌う日本人は、すぐにいい恰好ができないとたちまち離脱し、安っぽい成功の夢を小脇に抱えて別の世界ヘと移るのだが、しかし、そこでも同じ真似をくり返すために、結果はいつも同じだ。

2017-04-11 17:48

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丸山健二 @maruyamakenji

日本人はあまりに短気で、短気の裏には小心がぴったりと張りついていて、すぐに成果を期待したがり、その性急さが仇をなして、せっかく積み上げた基盤が、ある程度の高さに達したところで、だしぬけに不安定になり、当然の帰結としての崩壊を差し招き、性懲りもなく、またしても瓦礫の下敷きになる。

2017-04-11 17:48

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丸山健二 @maruyamakenji

戦争などしてみたところで誰の得にもならないとするのは早計で、実際には得する者がいて、それはあれほど大量の弾薬を消費することによって大儲けする関係業者で、かれらはどんなに値段を吹っかけたところで文句の出ない製品を大量に売りまくることで、他の企業など問題にならぬ高収益をあげている。

2017-04-11 17:47

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丸山健二 @maruyamakenji

国家が軍隊に期待し、軍隊が兵士に期待するのは、ひとえに殺人行為にまったく躊躇しない決断力であり、命令とあれば相手が婦女子であっても殺害する非情さであり、さらには、必要とあらばおのれの命を惜しげもなく投げ出す無諜さであって、けっしてそれ以上ではなく、非人間性のみということになる。

2017-04-11 17:46

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丸山健二 @maruyamakenji

敵の兵土をひとり殺すのに必要な銃弾はおよそ五万発で、ところが、狙撃兵がもたらすその確率は、ひとりにつきおよそ一発と半分だそうで、この数字そのものが、戦争の底知れぬ空疎と残虐性とを象徴しており、この狂気から抜け出さない限りは、人間らしい人間としての真っ当な未来などあり得ないのだ。

2017-04-11 17:46

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丸山健二 @maruyamakenji

他国ヘ自国の兵土を投入することをいとも簡単に決定する国家の支配者たちが、あたかも営業部員を海外出張に送り出す会社の上役のごとき程度の緊張感を保ち、澄まし顔でいられるのも、自分のところヘ飛んでくる銃弾が一発もなく、しかも、一滴の血を浴びることもなく、ひとつの戦死者も見ないからだ。

2017-04-11 17:45

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