年忘れ越前

旅行記

行程

1999-12-30
東京―敦賀―福井
1999-12-31
福井―越前大野―福井―七尾

敦賀から越前大野へ。雪の越前、帰省途中の旅です。石川が実家だと、福井市あたりは立ち寄ることもあるのですが、越前大野は初めてです。

1999年12月30日(1日目) 青春真っ只中

メーテルは敦賀駅前に
メーテルは敦賀駅前に

メーテルだ、メーテル。ここは福井県敦賀市。松本零士の「銀河鉄道999」「宇宙戦艦ヤマト」のキャラクター像が敦賀駅から道沿いに並んでいます。零士ゆかりの地ってことでもなさそうで、あまり意味は分からないのですが、境港(鳥取)の水木しげるロードに対抗してるってことだけはよく分かります。

観光客獲得にどこも必死なんでしょうけど、単純ないただきじゃなくて、別の方法論はないものか。

さて。例によって青春18切符でのんびり帰省旅中です。横浜を朝出て、鈍行に揺られ、敦賀についたのはもう夕方。というより元から敦賀を目指してたわけでもなく、「列車に乗ったまま一日終わっちゃうなー、そろそろ途中下車してぶらつくかなー」と思ったらそこが敦賀だったという程度。

でも以前来たときにはこんな「ぬるい」オブジェはなかった。最近できたもののようです。

こちらは車掌
こちらは車掌

車掌ももちろんいる。歩いてて退屈しないってことはいいことです、とりあえず。いろんなシーンがあってなかなか楽しい。

年末なので観光客なんてまったくいなかったけれども、盛り上がってるんでしょうかね。「哲郎と記念撮影をして景品をもらおう」的なキャンペーンのノボリが目につきました。頑張れ商店街。

ちなみに駅を背に歩いて道路右手に「999」、左手に「ヤマト」が並んでいます。999は好きだったけども、実はヤマトは見ずに育ってるんですよね、僕。世代的にはけっこうジャストなはずなんですけど、なぜか。

気比神宮
気比神宮

アニメ像を見ながら歩いていると、自然に気比神宮までたどり着きます。この辺りのバランス感覚はよろしいのではないでしょうか。

この鳥居は木造としては国内最大級。国の重要文化財です。昔は国宝だったけど、現在の新指定では国宝指定はされていません。それでも知らんふりして「国宝」って言い募ってる重文も日本には多いですが。「すごいねぇ」ってただ見上げてりゃいいだけの話で、まぁどうでもいいことですね。

気比神宮本殿
気比神宮本殿

気比神宮は越前一の宮。初詣の準備が進む一方、雪の中静かにたたずむ晦日の本殿。

そういえば、初詣って別に正月3が日じゃなくてもいいんですよね? 12月30日でも、それがその年初めての詣でなら初詣ですよね。2000年の初詣は何月に行こうかなー。

古殿地
古殿地

境内の隅にある小さな鳥居。鳥居の向こうには狛犬がいて、その向こうは突如学校の校庭になっています。古殿地とよばれるここは、気比之大神が降臨した気比神宮始まりの地であって、一番の聖地です。それを校庭にしちゃっていいんでしょうか。神宮側はなんだってそんなところを学校用地に譲っちゃったんでしょうね。子供達はそういうこと知らないままにサッカーやったりするんでしょうか。

寺社ってこういう裏手だとか奥のほうが怪しい(興味をそそるという意味ね)ので、注意が必要です。

福井まで出て宿泊。

1999年12月31日(2日目) 水の町、越前大野へ

越前大野、寺町通り
越前大野、寺町通り

翌日。福井から列車で1時間、越前大野へ。小京都の町並みがきれいです。小寺が並ぶ寺町通り。

京都を手本に整備された城下町なので碁盤目に通りがあるんですが、そこここに古い風情が残ってます。こういう町はゆっくり歩いてみるのがいいものですが、今回はそんなに時間もなかったのでレンタサイクルに乗ってます。だいぶガタがきててブレーキもキリキリうるさい、小京都らしい自転車です。

石灯籠通り
石灯籠通り

続いて石灯籠通りへ。北陸路はやはり雪の頃がいいですよね。石畳もしっとり濡れてて。北陸って一年中どんより曇ってるものですが、この日はカラリと晴れて、サイクリング日和。

その名のとおり石灯籠が並び、古い商家も見え、散策にはもってこいですね。何をもってくるんだ。

越前大野城
越前大野城

丘の上には越前大野城。冬期休業中で天守閣へは登れないんですが、本丸までは行けます。

天守閣は昭和に入っての再建なのでまぁこんなものですが、石垣は築城当時のものだそうで。

越前大野城からの展望
越前大野城からの展望

本丸のベンチで座り、町を見下ろしてぼんやりとしましょう。写真では分かりづらいでしょうけれど、雪に覆われた町並みが陽に照らされ、音もなく湯気(というのかどうか)を立ち上らせています。心休まる風景です。

前述どおり冬期休業中のため、誰もいません。静かです。と思っていると地元のおばあさんが登ってきました。おばあさんは僕の座っている斜め後ろに立ち、テープレコーダーを回しはじめます。聞こえてくるのはラジオ体操の音楽。リズムに合わせて伸びたり縮んだりするおばあさんが視界の隅に映ります。恐らく日課なのでしょうが、雰囲気ぶち壊しです。これも旅の風情と言えば風情ですが。

御清水
御清水

城を下り、御清水へ。「おしょうず」と読んでください。かつて城主の御用水だった涌き水で、日本の名水百選に指定されています。それで水の町って呼ばれたりするんですが。地元の人がポリバケツで汲みにきたりしてました。現在も生活用水として使われているようです。手前が飲み水、奥が炊事用などと分かれています。2000年問題に影響されない、豊富な水源です。

ここでは問題ないようなんですが、町を歩いていると「生水は飲まないで下さい」という看板が目立ちます。水の町で売っているわりにはあまりにあまりな警告です。城の登り道途中なんて、明らかに水飲み場なのに(公園によくある、上向きに水が出る丸い蛇口です)、飲むなという看板。おかしくないか。

朝倉義景墓所
朝倉義景墓所

戦国武将朝倉義景の墓所。一乗谷って古い町の遺跡が近くにありますが、そこの領主で、信長に追われてこの地で自刃しています。味方の裏切りに遭うなど悲運の最後。

この辺は案内板もしっかりしているので道に迷うことはないでしょうが、細い路地を入ったところにあります。

七間通りの朝市
七間通りの朝市

最後に七間通りへ。朝市が並ぶ通りです。地元のおばあさんが野菜などを並べています。

「買うてくれるんかと思うたら、写真とらせてくれやとね」とキャキャ笑うおばあさんに頭を下げつつ、写真だけとって帰ります。こういう観光朝市ではいつも思うのですが、観光に来て野菜を買ってどうするんだ?

ああ、観光朝市などと呼ぶのは失礼ですね。400年前から続く由緒ある朝市ですので。地元の生活に密着してるんでしょう。

そんなわけで、見所豊富な越前大野でした。

福井城
福井城

福井市街へと戻り、ちょっと歩きましょう。福井城跡です。県庁舎が入っているので堀と石垣が見られるだけですが。天守閣が立っていたとされる場所は基礎部分が残されていて、往時を偲ぶことができるようになっているんですが、特に見るべきものはありませんね。

んで実家のある石川県七尾の方へじわじわと帰ります。ではまた。(了)

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