天河大弁財天社へ。七夕明けの天の川
行程
- 2000-07-08
- 天王寺―下市口―天川―下市口―東京
旅行記
2000-07-08(1日目/土曜日)
憧れの地、天河へ参ります
実に久しぶりにこのコーナーを書いてみます。たった一日だけだし、始点が天王寺になっているけれどもあまり気にしないで。なんというか、最近は愛の逃避行な旅ばかりだったので載せられなかったんですよねぇ(もちろん本当)。
さて。かねてより行ってみたいと思っていた天川(てんかわ)へ行ってきました。下市口からバスで1時間ほど山を上ったところにある、奈良の奥地。奥吉野ですね。何より由緒正しき天河弁財天がおわす地であります。あまりこんなこと言っちゃいけないんでしょうけど、パワースポットとして有名です。霊能力者やなんかが「あそこはすごい」というところです。神の啓示が降ったりUFOが舞ったり瞑想グループが集ったりしている、要するに神の座です。「その人にとってふさわしい時期になるまでは天川へ近づけない」ということがまことしやかに言われてます。行こうと思っても雷雨に阻まれたり、直前に体調をくずしたりして、「まだ」の人は神から追い返されるわけですね。そういう意味では僕は来訪を許されたということでしょうか。
天川到着。天河大弁財天社を訪ねます。もちろん、「何かが起こる」ことを期待して来たわけではありません。そんなのは邪道です。ただ心静かに座し、時のせせらぎに耳を傾けるだけです。他の人がまったくこなくて、ゆっくり座ってました。
後ろには神前に向き合うように能舞台もあります。神に捧げるという正統的な能が舞われるんでしょうね。舞台があるがためにちょっと変わったムードになってます。
そういえば、ここは内田康夫の小説『天河伝説殺人事件』の舞台ですね。読んでないですけども。一応言っておかないと。旅と現代文学だし。あとは境内に「能の地の血脈昏き天の川」という角川春樹の句碑なんかもあります。
境内に見事な前方後円が描かれている。後円部分中央には井戸が、それが実際の井戸が埋められたものなのか、井戸を模したものなのか分かりませんが井戸的なものがあります。
これは後で気づいたんですが、参詣当日は7月8日。七夕の翌日。ここは「天の川」であるから、何か儀式でもあったのかもしれない。
周辺は緑深い山里といういい風情です。散策にはもってこいですね。
弁財天から5分ほど歩くと温泉があります。天の川温泉センター。小さいながら露天風呂もついているなかなかよい日帰り入浴施設です。中も撮りたかったのですが、ふるちんのお子様がたが大暴れしていたので撮れませんでした。
ちょっと気になったんですが、ここっていわゆる話題の「循環式」ですか? 打たせ湯や泡風呂には使っちゃダメっていう。何か塩素臭?消毒臭?があるような気がします。泉質はナトリウム・炭酸水素塩泉です。無味無臭のはずなので一応。別に悪いことじゃないですけど。事実無根だったらごめんなさい。
館内の休憩所で湯あがりのビールを。うむ。いい感じ。
で、これが天の川。周辺はキャンプ場になっているのか、バーベキューとか釣りとかの人達がたくさん。帰りのバスまで1時間ほど、河原で読書をして過ごします。
さて。バスに乗る前にもう一度弁財天に参っていこうと階段を登ると、本殿で音楽が鳴っています。ヒーリングミュージック的な、宇宙的な音楽が、スピーカーから流れていました。社務所でも売っていたCDでしょうか。人気のない社に一人たたずみ、音楽に身を任せていると浄化されるような心持ちです。休日なのになぜ誰もいないんでしょうか。
下市口へバスで戻って帰ります。以上、天川からのリポートでした。(了)