祖母の死の床に現れ、トンコリを持っていった人と会う約束は取り付けていた。死んだ父の従兄弟に当たるその人は野原林太郎という名で、網走川沿いの原野に一人で暮らしている。そこを訪ねるつもりでいたが、向こうから北方民族博物館で会おうといってきた。
シャーマンであった祖母から後継者として名指された少年が、死んだ祖母と対話をしにやってきた網走。
北海道立北方民族博物館として実際に網走にある博物館で、北海道から樺太、北極海周辺に住む民族の博物館です。アイヌ、ウィルタ、ニブフの話も作中で出てきますが、アイヌ系シャーマンの末裔なのですね。「トンコリ」もアイヌ伝統の弦楽器です。
関連サイト:北海道立北方民族博物館
掲載日:2013-05-19