荻窪駅からの帰り道、いつもため息をつきながら私はその川のへりを歩いた。それは川というよりも、紐状のゴミ捨て場と呼んだほうが適当だった。とにかく、七七年頃の善福寺川に投げ捨てられていないものは何もなかったのではないかと思えるほどであった。
杉並区を縦断する善福寺川。ゴミ捨て場なんて表現になってますが、高度成長期の都会の川はみんなそんなもんだったんじゃないでしょうか。とか適当なことを言って。文中の住宅地のなかを抜けるエリアと、桜の名所としても知られる善福寺川公園あたりでもまた違うんでしょうが、77年ごろとは違った川になってるはず。
主人公は善福寺川沿いの(姉が住んだのと同じ)アパートを借ります。荻窪駅が最寄り駅となる方面ですね。
掲載日:2009-01-24