とげぬき地蔵 - 伊藤比呂美『とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起』

物語の舞台 - とげぬき地蔵(東京都 豊島区)

 夫を連れて、巣鴨に行きました。十二月二十四日のことでございました。

 ちょうど日曜日とかさなって、歳末の熱でクラクラしているような状態がそこにありました。佃煮になりそうなくらい老女たちがひしめいておりました。

巣鴨はおばあちゃんの原宿。とげぬき地蔵(高岩寺)への参拝にと、佃煮になりそうなくらいおばあちゃんたちが集います。

主人公も、家族の、また自分のとげを抜いてもらうべく、参拝します。アメリカ人の夫と「これが(同行する娘に対する)宗教教育か否か」と議論する場面なんかもおもしろい。

掲載日:2011-06-19
※写真はイメージです。地図もイメージであり、写真撮影地点や物語の舞台の特定を意図したものではありません。

図書情報

とげぬき地蔵について

高岩寺(こうがんじ)は、東京都豊島区巣鴨にある曹洞宗の寺院。

山号は萬頂山。本尊は地蔵菩薩(延命地蔵)。一般にはとげぬき地蔵の通称で知られる。


[歴史]

慶長元年(1596年)、扶岳太助が江戸神田湯島に創建。のちに下谷屏風坂(現・岩倉高等学校)に移る。

1891年(明治24年)、巣鴨に移転。1945年(昭和20年)、東京大空襲で建物を全焼し、現本堂は1957年(昭和32年)に再建されたものである。

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