円覚寺 - 藤沢周『キルリアン』

物語の舞台 - 円覚寺(神奈川県 鎌倉市)

楼門の二階に息を潜めている十六羅漢や、仏堂本尊の宝冠釈迦如来坐像の巨根をふと想うと、「......不埒なひと......」と囁く女の声が耳を湿らせた。

引用部には寺の名前は出てきませんが、もうちょっと後にあります。円覚寺です。JR北鎌倉駅のそばにあり、鎌倉五山第二位となる古刹。

作中では鎌倉に住む男が、円覚寺山門で雨宿りしているシーンが冒頭になります。

掲載日:2009-09-06
円覚寺イメージ
(C) Ik T
※写真はイメージです。地図もイメージであり、写真撮影地点や物語の舞台の特定を意図したものではありません。

図書情報

円覚寺について

円覚寺(えんがくじ)は、神奈川県鎌倉市山ノ内にある寺院。正式には瑞鹿山円覚興聖禅寺(ずいろくさんえんがくこうしょうぜんじ 山号: 瑞鹿山)と号する。臨済宗円覚寺派の大本山であり、鎌倉五山第二位に列せられる。本尊は宝冠釈迦如来、開基は北条時宗、開山は無学祖元である。

鎌倉時代の弘安5年(1282年)に鎌倉幕府執権・北条時宗が元寇の戦没者追悼のため中国僧の無学祖元を招いて創建した。北条得宗の祈祷寺となるなど、鎌倉時代を通じて北条氏に保護された。

JR北鎌倉駅の駅前に円覚寺の総門がある。境内には現在も禅僧が修行をしている道場があり、毎週土曜日・日曜日には、一般の人も参加できる土日坐禅会が実施されている。かつて夏目漱石や島崎藤村、三木清もここに参禅したことが知られる。

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