袋井 - 宮沢章夫『月の教室』

物語の舞台 - 袋井(静岡県 袋井市)

さて、『月の教室』という舞台が成立するために、袋井市の高校生や市民らの「身体」が必要だった、ということは、先ほど、お話したとおりです。そこではまた、静岡県西部の遠州地方で育まれてきた「言葉」が、大きなカギを握っていたわけです。

遠州弁全開の戯曲です。またこの地方に伝わる伝承が、ストーリーに組み込まれてもいます。それを袋井市の高校生が演じる。だから遠州の人と、それ以外の人で、読んだときの感覚がだいぶ違うのかもしれません。

引用部分は、すみません、戯曲部分じゃなくて巻末の手引き部分ですけど。

特に遠州弁。本にCDが付いてまして、その微妙なイントネーションを確認することができます。少なくとも僕にとってはなじみのない言語なので読んでてかなりひっかかります。だから「滑らかでない戯曲」と見えるんだけれども、袋井市の高校生が演じる分にはひっかかりはないんでしょうね。不思議な感じがします。

掲載日:2005-11-27
袋井イメージ
※写真はイメージです。地図もイメージであり、写真撮影地点や物語の舞台の特定を意図したものではありません。

図書情報

袋井について

袋井市(ふくろいし)は、静岡県西部(遠州)にある市。

旧東海道の宿場があった。東海道五十三次の宿場の数では江戸から数えても京から数えても27番目の中間地であり、現在では「どまんなか」のコピーが用いられている。

全国的にも日照時間が長い地域とされ、平地では米の栽培が盛んであり、山地には茶畑が広がる。


[地理]

年間の日照時間は2,200時間前後あり、全国的にも日照時間が長い地域の一つである。


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