出雲大社 - 井沢元彦『逆説の日本史 1 古代黎明編』

物語の舞台 - 出雲大社(島根県 出雲市)

仮にこの「十六丈」が可能だったとすると、当時「十五丈」だった東大寺より、出雲大社は「背」が高かったことになるわけだが、考えてみるとこんな変な話はない。

「第二章 大国主命編」より。

出雲大社は当時、日本一高い建物でした。伝承として。十六丈は48メートル。「変」というのは、出雲大社はオオクニヌシを祀っているはずなので、日本の最高神アマテラスに反抗した、反逆者のボスを祀る神殿ということになる。それが仏教の総本山である東大寺より高いというのは考えられないという話です。

史料的にどうか、ということではなくて、「そう信じられていた」ことが重要で、それには理由がある、という考察になります。

2000年に発掘調査で出土した巨大な心御柱は、高層神殿を裏付けるものであるということで大きなニュースになりました。

掲載日:2012-07-27
※写真はイメージです。地図もイメージであり、写真撮影地点や物語の舞台の特定を意図したものではありません。

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