頭に忘れかけていた光景が浮んだ。波の打ち寄せるコンクリートに隙間なく覆われた海岸線。川のように狭く、平べったい海。向こう岸の造船所。せり出した山。銀色に光るビール工場のタンク。レンガ造りの旧い倉庫。鉄道の線路。その行き着く先の、旧い駅。
と、地名の出てこない箇所を引用してしまいましたが、北九州の門司港です。
「門司港レトロ」と異国情緒ある町並み、あるいは大正期のレトロ調を作って観光誘致、ってかなり前からやってるエリアですが賑わってるんでしょうかどうなんでしょうか。近年は「焼きカレー」の地としても知られますね。
作中では子供の頃に滞在したことのある場所としての回想で出てきます。
掲載日:2010-06-20