イビサって知ってる?
「スペインの島だろう」
そう、他に何か知ってる?
「小さな島だよ、確か。金持ち達の保養地だろう、マジョルカとか、あの辺は気候がいいからヨーロッパの金持ちが憧れるんだろう、そこに行くのか?」
— 村上龍『イビサ』
「パリの憂鬱」より。
パリ、モンテカルロ、モロッコ、バルセロナを巡る、自分と向かい合うための旅。最終目的地、というか導かれる先のキーワードとして冒頭から出てくる「イビサ」はスペイン領で、地中海に浮かぶ島です。マジョルカ同様に、気候のいいリゾートです。
ヒッピー文化とダンスミュージック、そのクラブシーンの隆盛で一時名が知られた島です。
小説としては、地中海の保養地とかそういう話からはほど遠いので、気軽には読まないでください。覚悟のうえ。
掲載日:2012-08-05