フェカン - 平野啓一郎『あなたが、いなかった、あなた』

物語の舞台 - フェカン(フランス ノルマンディー)

アンケート用紙が回収されると、ほどなく列車はフェカンに到着した。大野はまた、老婆の荷物を持ってホームまで出たが、あとは人が迎えに来るからと言うので、そのままそこで「Au revoir. Bonne journee!(さようなら。好い一日を!)」と言って別れた。

「『フェカンにて』」より。

パリから列車で2時間ほど、ノルマンディ地方の海辺の町フェカン。主人公大野は小説執筆の取材としてフェカンを訪ねます。

何か不吉な気配を前半からキープしたまま物語は進行するので、フェカンも暗い影が落ちているのですが、夏は海水浴客で賑わったりする町です。

掲載日:2007-04-29
※写真はイメージです。地図もイメージであり、写真撮影地点や物語の舞台の特定を意図したものではありません。

図書情報

フェカンについて

フェカンFécamp)は、フランス、ノルマンディー地域圏、セーヌ=マリティーム県のコミューン。かつてタラ漁で栄えた漁港である。


[地理]

ル・アーヴルの北約40kmにある。コー地方の心臓部にあたるヴァルモン川のヴァルーズ(fr、石灰岩質の海岸の岸壁に自然に生まれたくぼ地)に位置する。


[由来]

875年に初めて名が伝えられ、990年にはFiscannum、その後Fiscannusと記された。この古いつづりは『イチジクの木のある野原』を意味するFici campusとは学術的にも語源学的にも関連がない

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