私の持っているイベリア半島全体が出ているような地図だと、ラゴスからサグレスまではバスでさえ一駅くらいの距離に見える。しかし、実際はバスに乗って二十分たっても三十分たってもサグレスには着かなかった。
「第十七章 果ての岬」より。
「サグレス」という銘柄のビールがあって、土地の名だと言う。それがポルトガル最西端の岬、すなわちユーラシア大陸の西の果てだと気づくと行かないわけにはいかなくなって、バスに乗ります。
果ての岬はサン・ヴィセンテ岬。小さな灯台がぽつんとある岬です。沢木耕太郎はここで旅の終わりを感じるというエピソード。
掲載日:2012-07-28