明日から仕事かと思ったらまた逃げるように旅立ちたい気分です。
今回の旅は松江→出雲→三次→福山という、3月の旅に続いて中国地方を縦断するルートになりました。そのなかでは出雲の日御碕がよかったですね。朱の綺麗な神社と、真っ白な灯台と、青い海と空と。岸壁に座って本を読んでる幸せな時間でした。
ノートPCを持ち歩くようになって以来、昔みたいに旅中にたくさん本を読むというのはなくなってしまって、それはそれで悲しいことだったりするわけですが、今回、旅の合間に読んだのは筒井康隆『パプリカ』、栗田有起『お縫い子テルミー』、松浦寿輝『花腐し』の三冊。
今頃7年も前の芥川賞受賞作なんて手に取ったりしてる松浦寿輝は、読むものがなくなってしまって出雲の書店でなんとか読めそうなものを発掘したもの。ああ、おもしろいじゃないですか。
あの当時の芥川賞らしい作品というか、藤沢周的なぬめりのある都会の闇で、いいですね。なんだ、松浦寿輝、もっと早く読んでおくんだったな、と改めてイーブックオフで注文したりしてます。